就職氷河期世代という独特の人たち。
私はモロ、この就職氷河期世代にあたると言っていい世代です。この世代の特徴としては団塊ジュニアとも言われ、人数が多く競争が激しい世代だったと言えます。
大学受験もそうですが専門学校ですら定員オーバーで落とされる人がいるくらいだったのです。
就職氷河期世代とは
就職氷河期世代というのは1970年〜1982年生まれぐらいの年代のことをいいます。この年代の人はバブル崩壊の被害をモロ受けた世代です。
この頃から自己責任とか格差社会とかが言われだしたと思います。最初の頃は格差社会はあまり言われてなくて徐々に言われ出された感じです。
当初は何となく時間が経過すれば、普通の社会になっていく、という雰囲気がありまた。
しかし、時間の経過とともに就職が出来た人と、出来なかった人で大きな差を感じだしてきました。また、復活は難しいということが認識出来るようになって行った感じです。
劣悪な労働環境が当然は時代。
この世代で、仮に就職が上手く行ったからと行って幸せだったかと言うと、そうとも言えない時代でした。
当時は不良債権処理が社会問題となっており、世の中全体が大不況だったのです。
消費者金融は大盛況で、テレビコマーシャルがバンバン流れ、街中に無人契約機がどんどん立っていくという感じでした。
なので、仮に就職出来ても転職が難しいという状況だったので、経営者側は雇ってやっている意識が強い時代だったと思います。
ブラック企業が当たり前
また、多くの企業がパワハラやサービス残業は当たり前のような状態でした。しかし、辞めたら再就職は難しいので我慢しないといけない人は多かったと思います。
派遣社員が一般的になる
一方、就職出来なかった人などは、派遣労働などで職を見つけた人が多かったと思います。当時は製造業も派遣対象が広がったこともあり、日雇い派遣なども盛んでした。
この時代に盛況になった業界は派遣会社と求人広告会社だったと思います。特に製造派遣業者はスポーツなどの分野でスポンサーになったりして活況でした。
しかし、労働者側は身分が固定化されてしまい正社員が特権階級化されていった感じです。
正社員の身分に憧れを利用する
派遣社員というのは、フルタイムで将来的に長く働きたいという人にとっては不人気な身分になっていきました。
また、世の中的にも正社員になれなかったら人生が終わる的な感じになっていき、正社員の職を求める人が増えていった感じです。(一生懸命に働いている人に失礼な感じがありました。)
なので、求人でも派遣という条件で求人をかけても人材が見つからないということが起きてきたのです。
そこで、「契約社員」や「社員登用あり」などの記載がされて求人を行い人を集めるような求人が増えて来ました。
本当に浮かばれない時代だった思います。
今になって対策をするという遅さ。
少し前までは就職氷河期世代も若者と言われていました。しかし、今は中年と言われる歳になってしまったのです。
政府もこのことについて問題ということが分かっており、自治体などでは就職氷河期世代の採用を行うことなどの対策が行われだしました。
しかし、実際は数名程度の募集です。
民間企業にも積極的な採用を働きかけていますが、正直、遅すぎると言えます。
今、ようやく労働環境が問題視されているが
今、世の中的にブラック企業やパワハラなどが社会問題になっています。また、賃金が安いので最低時給を上げないといけないなども言われるようになりました。
しかし、どちらかと言うとこの就職氷河期世代のことをもっと注力するべきだと思っています。
就職氷河期世代が、今の労働問題を顕在化させた。
今の若者世代が享受できだしている労働環境の改善の動きは、就職氷河期世代の劣悪な労働環境の問題が引き金になっているのです。
彼ら彼女らの問題を解決してから本来の取り組みを行っても良いくらいです。今まで十分に不条理な待遇を受けてきたと思っています。
ただ、この不条理な世代の労働状況は、実際に見たり、経験していない人には、実感がわかないことかが大きな問題だと感じてます。
なので、政治家や上手く優良企業に就職出来た人、別の世代の人には理解が出来ないのです。そのため、大きな対策が行われて来なかったというのが現状です。
しかし、私はとてもおかしな時代だったということは言えます。
就職氷河期世代のことを知らない世代の人が、少しでも理解できればと思い記事を書きました。
参考になりましたら幸いです。
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