投資を始めたばかりの方にとって、「インデックスファンドってそもそも何?」という疑問はとても自然なことです。このブログでは、基本的にインデックスファンドを使った長期投資を推奨していますが、まずはその仕組みや考え方を理解することが大切です。
インデックスファンドとは?「指数に連動する投資信託」
「インデックスファンド」という言葉は、2つの用語から成り立っています。
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インデックス(Index)=指数
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ファンド(Fund)=投資信託
つまり、インデックスファンドとは「特定の指数(株価指数など)に連動する投資信託」を意味します。
たとえば、日本国内で代表的な株価指数には以下のようなものがあります。
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日経平均株価:日本を代表する225社の平均株価
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TOPIX(東証株価指数):東京証券取引所の主要銘柄全体の値動きを示す指数
アメリカ市場では、
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S&P500:米国の大型株500社で構成される指数
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ダウ工業株30種平均(ダウ平均):米国を代表する30社の株価平均
などが代表的です。
インデックスファンドは、これらの指数と同じような値動きを目指して運用される商品であり、「市場全体の成長に乗る」ことを目的としています。
アクティブファンドとは?プロが知恵を絞る投資商品
インデックスファンドと対をなす考え方に「アクティブファンド」があります。
アクティブファンドとは、金融のプロ(ファンドマネージャー)が市場平均を上回る成績を目指して運用する投資信託です。専門家が日々の経済指標や企業の決算、業界動向などあらゆる情報を元に判断し、より高いリターンを目指します。
当然、プロの知識や分析力を活用するため、アクティブファンドの手数料はインデックスファンドよりも高めに設定されています。手間がかかっている分、費用が発生するというわけです。
しかし、「プロが運用しているから安心・高リターン」というのは、必ずしも当てはまりません。実際には、多くのアクティブファンドが市場平均にすら勝てていないというデータもあります。
インデックスファンドとアクティブファンドの違いをわかりやすく
両者の違いは、次のように表現できます。
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インデックスファンド:市場平均をそのまま狙う。機械的でシンプル。コストが安い。
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アクティブファンド:平均以上の成果を狙う。プロが運用。コストは高め。
「平均点で満足するか、平均以上を目指すか」が、大きな分かれ目です。
ただし、平均以上を狙ったからといって、実際に達成できるとは限らないのが投資の世界の難しさです。やりたいことと、できることは別。これは多くのアクティブファンドに当てはまります。
アクティブファンドが平均に勝てない理由とは?
投資の世界では、インデックスファンドがアクティブファンドに勝つ、という現象は珍しくありません。
なぜなら、アクティブファンドは「高いリターンを出すこと」を目指している一方で、高い手数料が運用成績を圧迫してしまうからです。リターンが多少高くても、コストがかさめばトータルの利益は下がってしまいます。
さらに、投資先の選定においても未来は予測できません。いくら過去に優れた成績を出したアクティブファンドでも、将来にわたってその成績を維持できるとは限らないのです。
よく言われる「過去の実績は未来を保証しない」という言葉は、まさにこのことを指しています。
インデックスファンドの魅力:初心者にもわかりやすい3つのポイント
ここで、インデックスファンドのメリットを改めて整理してみましょう。
① コストが安い
最大の利点の一つは、運用コストが安いことです。プロが関与せず、機械的に指数に連動させるだけなので、人件費なども抑えられています。信託報酬(運用手数料)は0.1%未満の商品も多く、長期的には大きな差になります。
② 分散投資が自然にできる
インデックスファンドは、複数の銘柄で構成されており、自然に分散投資が行えます。たとえば、S&P500に連動するインデックスファンドなら、米国の代表企業500社に分散投資しているのと同じことになります。
リスク管理の基本である「卵を一つのカゴに盛るな」という考え方に適しているのです。
③ 投資の原則に忠実なスタイル
インデックスファンドは短期的な売買やタイミング投資とは異なり、長期的に市場全体の成長を信じて持ち続けるという、投資の原則に沿ったスタイルです。
市場全体は短期的には乱高下しますが、長期で見れば成長する傾向にあります。その成長に“まるごと乗る”のがインデックス投資の魅力です。
それでもアクティブファンドを選びたいなら?
もちろん、中には優れたアクティブファンドも存在します。市場平均を上回る運用実績を出し続けているファンドも、確かにあります。
ただし、それを事前に選び抜くのは非常に困難です。過去にどれだけ成績が良くても、今後も続くとは限りません。
つまり、投資初心者が安易にアクティブファンドを選ぶのはリスクが高いということです。
金融機関に相談する前に知っておくべきこと
銀行や証券会社などの金融機関は、往々にして手数料の高いアクティブファンドを勧めてくる傾向にあります。なぜなら、そちらの方が彼らにとって収益になるからです。
投資初心者が「よくわからないから」と金融機関に任せきりにすると、コストの高い商品ばかり紹介される可能性があります。自分の資産を守るためにも、最低限の知識は自分で身につけておくことが大切です。
まとめ:初心者にとってインデックスファンドは最良の選択
投資初心者にとって、インデックスファンドは以下の理由から非常に理にかなった選択です。
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市場全体の成長に乗ることができる
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分散投資が簡単にできる
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手数料が安く、長期保有に向いている
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プロの判断に左右されない、再現性の高い投資法
アクティブファンドには夢があるかもしれませんが、それを実現するのは一握りの人だけです。だからこそ、多くの人にとって「市場平均を着実に取る」インデックスファンドこそが、資産形成への最短ルートなのです。
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