「そろそろ投資を始めようかな…」
そう思っても、何から始めればいいのかわからない。資金が不安。失敗しないか怖い。――これは多くの人が抱える悩みです。
中でも大切なのが、「投資は余裕資金で行うべき」という基本中の基本。
本記事では、「余裕資金」とは何か、どれくらいの金額が必要なのか、そして余裕資金を作るための家計管理や節約の考え方について、わかりやすく解説します。
なぜ「余裕資金」で投資を始める必要があるのか?
投資の目的は、「将来の生活を少しでも豊かにするため」です。
しかし、無理して投資をして生活が苦しくなるようでは本末転倒です。
とくに初心者にとっては、相場の値動きや一時的な損失によって精神的に不安になりやすく、「怖くて続けられない」という事態になりかねません。
だからこそ、万が一損をしても生活に支障が出ない“余裕資金”で投資することが重要なのです。
「余裕資金」とは?その定義と考え方
よく「余裕資金で投資しなさい」と言われますが、「余裕資金っていくら?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。
余裕資金の基本的な考え方:
総貯金額 − 数か月間の生活費(生活防衛資金)=余裕資金
ここでいう「生活防衛資金」は、もし収入がストップしても、数ヶ月間は生活できる現金のことです。
生活防衛資金の目安
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独身者:最低2〜3ヶ月分
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既婚者・子育て世帯:6ヶ月分以上が安心
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フリーランス・自営業:8ヶ月〜1年分
たとえば、月の生活費が25万円の方で、3ヶ月分を確保するならば、
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生活防衛資金=75万円
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総貯金が120万円ある場合、余裕資金=45万円
この45万円が、投資に回せる目安というわけです。
借金してまでの投資は絶対NG
「奨学金の返済中だけど、投資して早く資産を増やしたい」
「カードローンで一時的に資金をつくって投資に回そうかな」
このような考えは絶対にやめてください。
投資には常にリスクが伴います。
元本保証はありませんし、短期的に大きくマイナスになることもあります。
そんな中、借金をして投資すると、
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損をしても返済義務は残る
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心の余裕がなくなり、冷静な判断ができない
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生活も家計も崩れてしまう
という「負のスパイラル」に陥ってしまいます。
自分の「リスク許容度」を理解しよう
投資額を決めるときは、「いくら投資に回せるか」だけでなく、自分のリスク許容度も意識しましょう。
投資対象によってリスクは異なる
投資商品 | 想定される下落幅(年) | 特徴 |
---|---|---|
インデックスファンド | 20〜30% | 分散性が高く長期向き |
個別株 | 50%以上 | 銘柄次第で大きく変動 |
暗号資産 | 70%以上 | 値動きが激しくリスク大 |
たとえば、インデックスファンドに投資するなら、短期的に30%程度の下落は起こりうると見ておくべきです。
そのリスクに耐えられる金額で投資すること。
「最悪ゼロになっても生活は回る」という金額までに抑えるのが基本です。
余裕資金がないなら、まずは家計の見直しから
まだ生活防衛資金すら確保できていない方は、まず家計の改善・貯蓄体質の構築が最優先です。
固定費の見直しが最も効果的
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家賃(住宅ローン含む)
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保険(必要最小限に)
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通信費(格安SIMなどに見直し)
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車(維持費がかかるなら代替案を)
たとえば、保険料を月5,000円削減すれば、年間で6万円。
これは、投資元本としては十分な金額です。
保険の見直しについては、以下の記事も参考にしてください:
👉 保険商品はほとんど不要。お金を貯めたければ見直そう
小さな節約が「節約脳」を育てる
毎日の変動費も、貯蓄を加速させるポイントです。
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コンビニや自販機を避けてスーパーへ
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外食を月1回減らす
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サブスクの見直し
こうした小さな節約が積み重なると、自然と「お金を使わなくても満足できる」節約脳が育っていきます。
この感覚が定着すれば、余裕資金は自然に増えていきますし、浪費によるストレスも減るのです。
節約は「地味だけど強力なスキル」
節約=我慢 というイメージを持つ方もいますが、実は節約は立派な資産形成スキルです。
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入ってくるお金を増やすのは難しい
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でも、出ていくお金はすぐにコントロールできる
節約の力があれば、収入が減ったときにも柔軟に対応でき、生活コストを下げることでリスクを最小限に抑えることができます。
これは、どんな副業スキルや投資スキルよりも先に身につけておくべき基本能力です。
まとめ:投資は「土台」が整ってからがスタートライン
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投資は余裕資金で行うのが鉄則
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生活防衛資金を確保したうえで、リスク許容度に応じた金額を
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余裕資金を作るためには、家計管理と節約が最も確実
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節約は収入アップと同じ効果があり、長期の資産形成にもつながる
「投資に回せるお金がない」と嘆く前に、まずは自分の生活を見直してみませんか?
少しの工夫と習慣で、明日の投資資金は自分で作り出せるのです。
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