クレジットカード

クレジットカードのキャッスレス決済での債務超過に注意が必要。韓国の家計債務はGDP比で97%とになってしまっている。日本でも起こらないとは限らない。

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2019年の消費増税による景気の冷え込みの対策として導入されたキャッシュレス決済ポイント還元。効果が少しづつ出ておりキャッシュレス決済が増えているようです。

2019年9月9日に株式会社富士キメラ総研が公表した「キャッシュレス コンタクトレス決済関連市場調査要覧 2019」によると、2019年のキャッシュレス決済市場は決済金額ベースで前年比14.2%増の88兆2,539億円になる見込みのようです。

その中でも

 ・クレジットカード決済が前年比で15.0%増の76兆円

・電子マネー決済が前年比で4.9%増の6兆5,460億円

となっておりクレジットカードの伸びが顕著になっております。

経済産業省では2025年までにキャッシュレス決済比率を40%程度にすることを掲げています。

経済産業省は「キャッシュレス・ビジョン」において、2025年までに40%程度に引き上げることを目標にしています。2018年は25.5%だったキャッシュレス決済比率を7年程度で10%以上増やすことになります。※最近、住民票を役所に取りに行ったら未だに現金のみでしたが。

民間企業の調査などでは40%以上は達成する見込みの調査結果などが、ちらほら公表されています。上述の「キャッシュレス コンタクトレス決済関連市場調査要覧 2019」でも50.8%に達すると予想されています。なので、恐らく今後はどんどんとキャッシュレス決済が増えると想像します。

決済手段の効率化を考えるとキャッシュレス化は推進した方がいい。

レジなどの決済の非効率を考えるとキャッシュレス化をどんどんすすめる必要があると個人的にも思います。ただでさへ日本人の労働生産性が低いと言われているのでお客の側も協力してやれることはやっていく必要があるかと思います。

キャッシュレス化による使いすぎに注意が必要。

しかし、政府主導ですすめているキャッシュレス決済ですが少し気をつけないといけない面があります。今まで現金決済中心で生活していた人がクレジットカード決済に切り替えた場合に使いすぎということが起こりえます。私が一番始めにクレジットカードを使い始めたのが20年以上前です。まだ、若いというのもあったので想像以上に消費をしてました。決済手段が楽というのと感覚的に今、いくらぐらい使ったか分からないというのがあり、一月の請求書を見て驚いたた経験を何度かしました。

今は長年クレジットカードを利用してきたので感覚も身につき無駄遣いもなくなりました。また、最近ではアプリで請求金額を手軽に確認できるので昔よりかは使いすぎリスクは減っているかと思います。ですが、クレジットカードの場合は、まだ、リアルタイムで請求金額が分かるわけではないので大きな金額を決済した時はしっかりと自分で認識しておくことが必要です。

なので、最近、クレジットカードデビューをした人の中には、使いすぎを経験する人が一気に増えるのではないかと危惧します。恐らく政府も個人消費を増やしたいとの思惑があると思います。なので、決済手段が楽なキャッシュレス決済を推進している側面もあるのです。

キャッシュレス大国の韓国では問題も起こっています。日本でも起こる危険は十分にある。

実はこのようなリスクは韓国で既に起こっています。韓国はキャッシュレス決済比率が高いのは有名です。韓国のキャッシュレス決済比率は90%近いと言われています。これは韓国政府の政策の結果なのです。韓国は1997年にIMF管理に陥ってしまいました。

IMF管理下とは、

財政破たんにおちいり、IMF(国際通貨基金)によって財政再建に向けた取り組みを管理される

ことです。

それで、韓国政府はそれまで普及していなかったクレジットカードを広く普及させ、税優遇措置を行い「家計の債務拡大による個人消費の拡大」をすすめました。

クレジットカード決済での税制優遇措置

韓国はクレジットカードで決済された消費に対して所得控除を受けれる制度を導入したのです。そうするとクレジットカードに依存した消費の拡大が行われるようになりました。国民の間でクレジット決済が広く使われるようになったのです。

韓国政府の政策によりアジア通貨危機から脱する。

その結果、個人消費が回復し、1997年のアジア通貨危機から脱することができました。しかし、良いことばかりではありません。それにより、韓国の家計債務は現在GDP比で97%と世界有数の水準まで上昇してしまいました。また、国民はクレジットカードによって借金漬けになったり自己破産者が増えて行ったのです。

日本のキャッシュレス政策による個人債務の増加に注意が必要。

日本も遅れながら同じような政策を実施しだしました。クレジットカードは便利なツールです。なので、広く利用されるのは良いことですが、クレジットカードの利便性による副作用には要注意です。誰でも始めは使い方に失敗するということはよくあることです。今までクレジットカードを頻繁に利用している人でも過去に何度か失敗した経験はあると思います。しかし、これが国民全体に広がると大きな問題になります。

2019年10月から消費税が導入されキャッシュレス還元などが行われていいます。これからいろいろなデータが公表されてくると思います。キャッスレス決済比率の上昇は歓迎ですが、国民の債務比率の増加は歓迎しません。くれぐれもクレジットカードの使いすぎには気をつけて下さい。