金融広報中央委員会が2019年11月18日、「家計の金融行動に関する世論調査(2019年)」を公表しました。
金融広報中央委員会が世帯主が20歳以上でかつ世帯員が2人以上の全国の世帯を対象とした家計の金融行動に関する世論調査データの公表が行われました。
2019年調査は2019年6月14日~7月23日の期間に行われ、3,222世帯から有効回答を得られたようです。
平均値と中央値のいづれも減少
それによると金融資産の保有額は平均値で1,139万円、中央値で419万円。2018年の前回調査と比べると、平均値は35万円減、中央値は81万円減となったようです。
減少の主な理由も記されており「収入が減ったので金融資産を取り崩した」(複数回答)が37.2%を占めようです。
景気は上向いていなかったのが現実です。また、富裕層は特に影響がないように感じます。
政府は景気が回復したように見せてましたが、実態はやはり各家庭の家計は苦しい状況が分かりました。
一般的にこのような調査においては、平均値が一部の富裕層に引っ張られる傾向にあるので、中央値が実態を反映していると言えます。
平均値の減少額が昨年より35万円減なのに対して中央値は81万円の減少になっています。
そう考えると富裕層はさほど金融資産の減少がなかったものの庶民は大きく資産を減らしたように思います。
働き方改革の影響はあるのか?
調査期間が2019年6月14日~7月23日と言うこともあり4月からの働き方改革の影響がどこまで反映されたか分かりません。
しかし、残業の減少などによる収入の減少は多少影響しているように思います。
4月から実施された働き方改革で残業が減少したとしても、2,3か月しか経過していません。
それなのに「収入が減ったので金融資産を取り崩した」が主な理由として上がってきているので、今後はますます厳しい数字になるのではないかと危惧します。
残業代も含めたかたちで家計を考えている家庭は、家計をもう一度見直さないといけない状況になったと言えます。
消費税の景況はこれから出てきそうな予感。思った以上に個人消費が減少するように思います。
調査期間からすると消費税増税の影響前の数値と言えます。
そうすると消費税増税後の影響が出てくる来年以降の数値は更に厳しい数値が発表される恐れがあります。
2019年は働き方改革と消費税増税により家計の負担は増えたと考えられます。
なので、労働収入が減ったにも関わらす増税されたのですから、一般的な家計は相当苦しくなっていると推測できます。
2020年以降は個人消費の冷え込みが本格化して景気減速が本格的になるように思う。
2020年4月から同一労働、同一賃金が導入されます。
非正規で雇用されている人が正社員と同じ仕事をしているなら同一賃金が支払われるべきとして、非正規雇用の待遇改善が図られます。
ただ、世間で言われているのが非正規雇用の人の待遇が正社員並みになるわけでなく正社員の待遇が下げられてバランスをとると言われています。
そうなると非正規雇用の人の待遇は少し上がると思いますが、正社員の待遇が下がるので全体的な人件費としては変わらないか、むしろ全体的に労働者の待遇が下がる可能性があります。
そうなれば一段と個人消費は冷え込むと予想されます。
不景気になる前に備えるにはどうしたらよいか。結局、節約をして投資するのが一番の賢い戦略と言える。
今が決して景気が良いとは言えませんが、来年以降は更に景気が悪くなると予想されます。
そのような状況で個人はどのように対策をすれば良いかと言うと単純に節約になります。
景気のことを考えると節約よりも思いっきりお金を使う方がいいのですが、世の中の景気のために個人の家計を犠牲にしてはいけません。
世の中の景気回復はお金持ちに任せて庶民は徹底的に節約するのが得策です。
政府の政策に逆らわない方が賢明です。
政府は景気対策のためにいろいろと景気刺激策を行っています。
例えばキャッシュレスポイントや来年にはマイナンバーカードにポイントを付けるとも言われています。
このような政策は積極的に活用する方が賢明です。同じ消費をするなら少しでも政府政策に乗っかることをおすすめします。
もし、まだマイナンバーカードを作成していなければ作成してポイントをもらうことを考えた方が良いです。少しでも節約になることは積極的に活用して下さい。
今からでも間に合うふるさと納税は積極的に活用するべき。これも政府政策の一つです。
今年も、もう終わりに近づいていますが、ふるさと納税をまだしていない人はぜひやってください。
ふるさと納税は節税と言うより税金の前払いのようなものです。
ですが、それをやることによって返礼品が各自治体からもらえます。これは普通に納税するより明らかに得です。
このように、ただ実行するだけでもらえるものは積極的に実行するのが節約の基本です。
リスクゼロでリターンを得られるものは確実に実行して下さい。
そのようにして今後訪れる厳しい状況を乗り切りましょう。
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