日本銀行がETFの買い入れ額を6兆円に削減するニュースを確認。
日本銀行はひたすらETF買いを行っています。しかも、昨年の3月にはコロナ禍の影響を踏まえ買い入れ額を6兆円から12兆円に増やしています。
また、日本銀行はETF買いは継続する姿勢は貫いて来ました。
しかし、ここにきて削減の方向性のニュースが飛び込んできたのです。
日本銀行は18、19日の金融政策決定会合で、上場投資信託(ETF)の購入について「年6兆円ペース」としている購入原則を削除する方向だと、12日付の毎日新聞朝刊が情報源を示さず報じた。
毎日新聞によると、日銀内には「修正が購入額の縮小と受け止められれば、株価に悪影響を与えるリスクがある」との声もあり、市場動向も見極めながら慎重に判断するとしている。
長短金利操作では、マイナス0.1%の短期金利のマイナス幅を拡大する場合、金融機関への副作用対策を同時に行うことを明示し、負担が急増しないよう手数料がかかる対象を見直す方針という。長期金利の変動幅に関しては、政策運営の透明性確保の観点から、上下0.2%程度の範囲で事実上容認していた変動幅を決定会合で定めた内容として示す方向で検討中としている。
伊藤忠総研の武田淳チーフエコノミストは、6兆円について「削除は当然だし、合理的」だと評価した。株式市場への影響も「限定的」とみている。
出典:Bloomberg
正直、私は日本銀行のETF買いの政策は筋が良くないと思っています。なぜなら、日本銀行が株式市場に大量の資金を流すことは市場を歪めてします。
正当な株価の判断がしづらくなります。
また、株は基本的に議決権を有してますが、日本銀行が民間企業の経営に口を出すことはないので議決権の伴わない株が大量に買われていることになります。
経営者としてはありがたいですが、株主と経営者との抑制と均衡が保たれないのです。
なので、日本銀行のETF買いの削減にはおおむね賛成します。
日本の株価が大きく下がる懸念はある。
しかし、これにより株価を大きく下支えしていたことは事実です。
日本銀行が日本株を大量に購入することは周知の事実だったので、投資家心理をしては安心材料であったことは間違いないです。
これにより日本株も大きく続伸して行き、30年ぶりの高値を更新するところまで来たのです。
日本銀行によるETF買いのお陰でもあったのは事実でしょう。
なので、ETF買いの削減は日本の株価にとってマイナス材料になるのは事実です。
日本は既に景気後退していた
伊藤忠総研の武田淳チーフエコノミストは、株式市場への影響も「限定的」とみているようですが、私は意外に影響は大きいと考えています。
正直、今の日本の株価を大きく上げている要素は金融緩和しかありません。実体経済はコロナ禍の影響で厳しい状況にあります。
また、コロナがなかったとしても、日本は消費税の増税後、既に景気後退入りをしていたのです。
なので、日銀のETF買いの削減が実現されて実施されるニュースが流れたら風向きは変わると予想します。
最後に
安倍政権誕生後、日本株は基本的に右肩上がりに上がって来ました。消費税増税以外の経済政策は、ほぼほぼ上手く行ったのではないでしょうか。
消費税増税がなければ、もっと景気も良くなって株価も上昇していたと思いますが、日本の財政再建派の勢力は強いので仕方なかったと思います。
なので、日本銀行がETF買い削減が本当に実施されて、コロナ禍の影響による財政支出を補うための、財政再建化案などが出てきたら、日本株もそろそろ終わりだと思います。
18日、19日の金融政策決定会合の結果は注視しておく必要がありそうです。
まさか、コロナ禍で経済的なダメージを受けている現状で、削減のニュースが出てくるとは思っていませんでした。
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