ダウ平均株価と日経平均株価の下落が続いています。いつまで続くか分からない状況。
ダウ平均株価が下がり続けています。要因は新型コロナウイルスの感染拡大の懸念による警戒感から売りが続いているようです。ダウ平均の下げは7日連続で続いています。2020年2月21日の終値は28,992.41ドルでした。本日の2020年2月28日の終値は25,409.36ドルだったので1週間で3,583.05ドルも下げたことになります。これはアメリカだけではなく日本の株価も大きく下げました。日経平均株価の2020年2月21日の終値は23,386.74円でした。2020年2月28日の終値では21,142.96円だったので、1週間で2,243.78円も下げてしまっています。率でいうと約10%も下げました。
実体経済にも大きな影響が出ている。
新型コロナウイルスの影響は実体経済にも出ており、東京ディズニーランドやユニバーサル・スタジオ・ジャパンも臨時休業となり企業などもテレワークでの勤務を積極的に導入しだしています。この状況がいつまで続くか分かりませんが、2月、3月は恐らく続くのではないかと思います。4月になって暖かくなるころには感染の拡大は落ち着くのではないでしょうか。
個人投資家としてはどれくらいの下落を想定しておくべきか。
しかし、株式投資などをしている人は落ち着かないと思います。自分の保有財産がどれくらい目減りするのかの予測が立たないというのは気が気ではありません。また、投資家というのは最悪の場合も想定しておかないといけません。なので、リーマンショックの時と比べながらどれくらいの損失を想定しておくべきかを検討したいと思います。
リーマンショックの時の下落を振り返る
今回の新型コロナウイルスによる株価の大幅な下落は、リーマンショックの時ぐらいの長い期間終息しないということはないと思います。しかし、下落幅の想定として、過去に起こったことを参考にリスク把握するのは悪いことではありません。
リーマンショックとは
リーマンショックというのは9月15日にリーマン・ブラザーズ・ホールディングスが経営破綻したために起こりました。しかし、リーマンショックの要因であるサブプライム・ローン問題による金融不安は、2007年の夏頃に始まっていたのです。ただ、9月15日にリーマン・ブラザーズ・ホールディングスが経営破綻したことで問題が顕在化しただけです。破綻当初はアメリカ政府がリーマン・ブラザーズを救済して倒産させないと思われてました。しかし、市場の予測に反してアメリカ政府が救済を見送りました。それにより株式相場が一気に急落して行くことになるのです。
リーマンショックの時は約1年半かけて下落していった。
なので、その頃を参考に株価を見ていきましょう。
日経平均株価の下げ
まずは日経平均株価ですが、2007年7月20日には、18,157.93円の値段をつけていました。それから約1年半後の2009年3月10日には、7,054,98円まで下げているのです。下げ幅としては、11,102.95円の下落で率にして約61.1%も下げたことになります。
ダウ平均株価の下げ
もう一方のダウ平均株価は、2007年10月5日には、14,066.01ドルの値段をつけていました。それが、約1年半後の2009年3月9日には、6,547.05ドルまで下落しており、7,518.96ドルも下がったことになります。下落幅は約53.4%になります。
2007年の高値圏 | 終値 | 下落金額 | 下落率 | |
日経平均株価 | 18,157.93円 | 7,054,98円
(2009年3月10日) |
11,102.95円 | 約61.1% |
ダウ平均株価 | 14,066.01ドル | 6,547.05ドル
(2009年3月9日終値) |
7,518.96ドル | 約49.7% |
「アメリカが風邪を引くと日本は肺炎を起こす。」は当たっている。
これを見るとリーマンショックの震源地であるアメリカより日本の方が被害が大きかったことが分かります。よく言われるように「アメリカが風邪を引くと日本は肺炎を起こす。」といわれるやつです。下落率で言うとアメリカより約10%近くも大きく下げているのです。このように見ても日本株だけに投資するのでなく、アメリカ株にも分散して投資することが大切です。もっと言えば全世界も含めて分散投資をして、分散幅を広げることがリスクを減らすことになります。
個人投資家としては約60%の下落は覚悟するべき
このように見ると投資家としては最悪の場合、60%ぐらいの下落は覚悟しないといけません。長期投資をしていると何度も大幅な下落は経験します。今後もリーマンショック級の下落が来ないとは限らないのです。なので、最悪は自分の資産が60%ぐらい下落しても良いようにリスク管理しておくことが大切なのです。今回の新型コロナウイルスの影響での下げが60%も行くとは思いませんが、それぐらいになっても大丈夫なようにリスク管理を常にしておく必要があります。60%と聞いて驚く人がおられると思います。しかし、これぐらいに耐えれないと、その後に反発して株価が回復したときの利益を享受することが出来ません。
タイミング投資で成功する人はごく一部の人
本当の投資家なら株価が大幅な下落をした時は、チャンスと思わないと行けないです。狼狽売りをするのはもってのほかです。また、一度、持株を売却して下がったところで買い直すみたいなタイミング投資を考えるのは愚の骨頂です。多くの人が上手く行きませんので、やめておいた方がいいです。