損失回避性を考える。
投資をするうえで含み損を抱えていたり損をしているときは冷静に自己分析する必要があります。
人は損失を過度に嫌う傾向にあります。
行動経済学にプロスペクト理論というのがあります。それによると人は損失回避性があるとされています。
損失回避性とは、人は目の前に利益があると、利益が入らないというリスクを回避することを優先させ、損失を目の前にすると、損失そのものを回避しようとする傾向のことをいいます。
ここで重要なのは「損失を目の前にすると、損失そのものを回避しようとする傾向」です。
人は損失があるとリスクを見誤る。
人は損失を抱えていると、この損失を早く回避したいというあまり、ギャンブル性の高い選択をしてしまいがちになるのです。
あの著名な投資家、ウォーレン・バフェット氏の名言の一つに
お金持ちになるためには2つのルールを守りなさい。
ルール1:絶対に損をしないこと
ルール2:絶対にルール1を忘れないこと
というのがあります。
これは、まさしくお金持ちになるための名言だと思います。人は損をしてしまうと取り戻そうとしていまい冷静な判断ができません。
それによりギャンブル性の高い投機に手をだしたり、リスクの高い投資案件に飛びついてしまったりします。
そして更に傷口を深めてしまうという悪循環になりかねません。
市場は個人の事情と関係ない。
どんなに損を抱えても投資の世界では個人の事情など関係ありません。どのような状況でも経済的な観点から冷静に判断した方が圧倒時に有利なのです。
また、そのように判断すべきなのです。
なので、この冷静な判断が常にできるためにも投資において絶対に損をしてはいけません。
しかし、投資の世界で損をまったくしないのは不可能に近いです。
投資はリスクがあるからプレミアムがるのです。一切、損をしたくない人はそもそも投資などしないはずです。
目の前の損は損と考えない。
何が言いたいかというと、今の損失は損ではないのです。目先の損失を損と意識してはダメです。
日本の株式市場は2012年のアベノミクス以降、上昇相場が続いていました。この上昇相場に乗り遅れまいと、2018年以降から株式投資に参加された人もおられると思います。
しかし、この時期に投資を始めてしまった人は大きな下落などもあり、含み損を抱えてる人も多いのではないでしょうか。
投資に参加したタイミングによっては長く含み損を抱えてしまうことはよくあります。
そのような人は投資の世界に失望し、損切りの後、二度と投資の世界に戻って来ることがなくなってしまいます。しかし、それはそれでもったいないことです。
何度も書いておりますが投資で重要なのは、
・分散投資と長期保有
です。
数年間、含み損を抱えても長い目で見るとほんのひと時です。
ここは冷静になって更に積み立て投資を継続するのが得策なのです。また、配当再投資を徹底することによって複利の効果も出てきます。
複利は期間が長いほど大きな効果を発揮するので長期保有が重要です。
損失を抱えて嫌な気持ちは分かりますが、その気持ちがリスクを引き受けたことになっているのです。
なので、目先の損失に負けて投資の世界から撤退するのはやめた方がいいです。必ず、すぐにプラスに転じます。
やめても良い投資。
しかし、もともと悪い投資商品に手を出してしまった人はすぐに売却が必要です。こちらは損が膨らむか、リスクに対して運用パフォーマンスがよくないです。
損切りをしてすぐに優良なインデックスファンドに乗り換えた方がいいです。
金融機関から購入した投資商品には要注意
特に銀行や証券会社の営業などに勧められるままに購入した投資商品は、劣悪な投資商品の場合が多いです。なので、購入している人は一度、内容をよく確認してみて下さい。
特に手数料に関してはよくよく計算して判断して下さい。金融機関の営業マンは高齢者を対象に劣悪な投資商品を販売している場合が多いです。
なので、高齢のご家族がおられる人はご家族が変な投資商品に手を出していないか確認することもお勧めします。
投資商品を売却して現金が入ったらインデックファンドに再投資をする
今は比較的株価は堅調で高値圏にあると言われています。
なので、売却して手持ち現金ができた場合、次の投資は株価が下落して、安くなってから購入しようと考えない方がいいです。
タイミングを見て投資をすることは誰にとっても難しく不可能です。
買える時に買えるだけ買うのが得策です。株価がバブルを感じるぐらいの高値でなければ何も考えずに余裕資金はインデックファンドに全額購入することが機会費用の損失につながらないので賢明です。
株価の高い安い、今後上がる下がるを判断するのは素人には難しいです。
自分の能力を過信することは、投資の世界では損失につながると考えておいたほうがいいです。
最後に
損をして投資の世界から撤退する人は、まだましです。
一番、最悪なのは損を取り戻そうとリスクの高い投資商品に飛びつくことです。
これは絶対にやめた方がいいです。損を取り戻そうとするときの判断はあてになりません。
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