今までの上昇トレンドの流れ。
株価の上昇は民主党政権が終わりが見えてきたころから始り、2012年末に安部政権が誕生したころに本格的に上昇してきました。
その後、安部政権が掲げる経済政策、いわゆるアベノミクスにより2013年の日本株価は大きく上昇して行きました。
そして、今まで多少の上げ下げはあったものの、おおむね上昇トレンドを続けてきたのです。
また、米国株もリーマンショックからの回復と好景気により大きく上昇して世界経済をけん引してきました。
しかし、このところ米中貿易戦争などの世界情勢を不安視する材料のニュースが多くなってきて、世界経済全体も景気減速懸念が強まっています。
また、日本でも今後、消費税増税を2019年10月に控えており日本経済にとっても景気減速の懸念は強まっていると考えても良さそうです。
下落相場の準備。
なので、そろそろ株価も下落相場を迎える可能性があります。予想に反して下落しない可能性もありますが、個人投資家としては下落相場の準備をしておいて損はありません。
もし、株価下落相場を迎えたときに個人投資家としてはどのように付き合えば良いか考えてみました。
リスクの見直し
まず、下落相場の時に、個人投資家としては自分のリスクが適切かを考える必要があります。
上昇相場の時に、人間は欲があるので過剰なリスクをとっている可能性があります。
上昇相場のときは現金を持っているより株に投資しておいた方が資産が増えて行くので、ついつい手持ち現金を過剰に投資している可能性があります。
この低金利の時代に現金を持っていても増えないので、上昇している株式に投資するのは戦略的に正しいです。しかし、過剰にリスクを取るの問題です。
少なくとも当面の生活に困らない程度の現金は手元に保持しておく必要があります。何か急な出費に対応出来ないぐらいの投資をしていたらそれは過剰な投資と判断した方がよいでしょう。
リスクの過小評価
しかし、逆にリスクを過小評価している場合もあるので気をつけて下さい。リスクを取りすぎるのもよくないですが、逆にリスクを取らず多額の現金を保持しているのも感心できません。
投資においてはお金に働いてもらうことは重要です。なので、リスクを過度に評価して、機会費用の損失になっていないかも意識することが大切です。
もし、リスクを過小評価している人がいたら、下落相場でも追加投資するのもありだと思います。それは、上昇に転じたときに高いリターンが期待できるからです。
リスクに対するリターン。
それでも投資をしている人にとって下落相場は嫌な感じです。その中で追加投資をするのはなかなか勇気がいります。
しかし、株式投資からリターンを得るためには、この嫌な感じを引き受けないといけません。
株式投資の期待リターンは、おおよそ5%程度と考えられています。このゼロ金利時代に5%は、かなり高いリターンです。しかし、これこそがリスクプレミアムなのです。
リスクプレミアムとはリスクを引き受けることで得られる上乗せの利益のことです。
このリスクを引き受けるのが嫌な思いをすることです。
利益を受けるには下落相場になったり自分の資産が減ったりするリスクを引き受ける必要があります。
ただ、この下落相場で苦しみで、多くの人が投資をやめて退場して行きます。
苦しい時こそチャンス。
このような苦しみは多くの人も同じように持つのです。この多くの人が持つ負の感情の時に高いリスクプレミアムが期待できるのです。
なので、インデックスの長期投資家はこの感情と長く付き合う必要があります。これについては慣れることが大切です。
ダメな行動
さて、ここで一番やってはいけない行動を言います。
それは手持ちの株式を売却して上昇した時に買い戻そうとする行為です。
下落相場を悲観して手持ち株を売却してしまうと、その後にすぐ上昇するということがよくおこります。※何の根拠もないですが。
しかも、その後に買戻しをすると課税や手数料を余分に払うことになり、全体的な運用パフォーマンスを下げてしまいます。
また、手数料や課税の心配よりも、このタイミングを見図ることは、素人に出来ることではありません。恐らく、プロでも難しいでしょう。
株式投資において底値と上値は誰も分からないという根本的な理解をしっかり確認しておくことです。タイミング投資は避けた方が投資スタイルです。
最後に
下落相場は誰もが嫌なものです。しかし、投資を続けている限り必ず起こります。これは避けられない事実として受け止めるしかありません。
また、大暴落も何年かに一度、必ず起こります。そのような時でも冷静な判断が必要です。 その冷静な判断が出来るようにしておくためにも常に適切なリスク管理が大切なのです。
今一度、リスクの見直しをして見て下さい。
大暴落をした後には必ず株価は戻して行きます。その時のために追加で投資出来るぐらいの余裕資金を残しておくぐらいの方がリスク管理としては丁度良いかもしれません。
リスクの取れる範囲は各個人で違います。なので、自分の判断が必要です。
肝心なのは狼狽売りにならないようにしておくことが重要です。
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