不動産

持ち家は買うべきだった?それとも賃貸で正解?|50代からのリアル検証

「家は買うべきか、それとも賃貸でいいのか?」
これは多くの人が人生のどこかで直面する大きなテーマです。

20代や30代でこの選択に迫られ、判断を下した方も多いでしょう。しかし、50代に差し掛かると、過去の判断を改めて振り返る時期でもあります。そして、これから老後をどう暮らしていくのかという視点からも、「持ち家 vs 賃貸」の議論は再燃します。

この記事では、50代・4人家族・会社員の筆者が、賃貸を選び続けてきた実体験をもとに、賃貸で良かったのか?持ち家を買うべきだったのか?について、冷静に検証していきます。

50代になって気づいた「住宅の選択」の重み

30代や40代では「家を買う」「住宅ローンを組む」ことがある種の“常識”とされていました。
周囲の多くが新築戸建てや分譲マンションを購入し、家を持つことで「安心感」を得ていました。

一方で筆者は、ライフスタイルの自由さや、資金の流動性を重視して「賃貸住宅」を選択。現在に至るまで、20年以上持ち家を持たずに暮らしてきました。

では、50代になった今、その選択は正解だったのか?それを検証するために、以下の視点で比較していきましょう。

【比較1】住宅ローン vs 家賃の支払い

持ち家のコスト:住宅ローンは完済しても固定費が残る

住宅ローンは、多くの人が30〜35年かけて返済します。50代になるとようやく完済間近という方も多いでしょう。

ただし、ローンを完済しても以下のコストは継続します。

  • 固定資産税

  • 修繕費(外壁・屋根・水回りなど)

  • 管理費・修繕積立金(マンションの場合)

つまり、家を買っても「完全に支払いがゼロになる」わけではありません

賃貸のコスト:家賃は一生必要だが…

賃貸住宅では家賃を一生払い続ける必要がありますが、住み替えが自由な点が魅力です。筆者も子どもが成長するにつれて、間取りや地域を変えて住み替えてきました。

また、家賃は高齢になるとネックに思われがちですが、収支をコントロールし、少しずつ資産形成を進めておけば対処可能です

【比較2】住まいの自由度と流動性

持ち家:売却や住み替えに制約あり

持ち家は「資産」となる反面、以下のような制約もあります。

  • 地域の地価に左右される(売却が難しい場合も)

  • 転勤・介護・離婚などライフイベントへの対応が難しい

  • 修繕費がかかる

特に50代以降は、親の介護や子どもの進学などで生活環境が変化しやすいため、住まいの柔軟性は重要です。

●賃貸:必要に応じて住み替え可能

賃貸住宅なら、ライフステージに合わせて柔軟に引っ越しできます。

  • 親の近くに住み替える

  • 子どもが独立したら狭い部屋に引っ越す

  • 将来、バリアフリー対応の物件に移る

この柔軟性が、50代以降の暮らしにおいて意外と大きなメリットになります。

【比較3】老後の安心感は?

持ち家の安心感

「ローン完済済みのマイホーム」があれば、家賃に悩まずに老後を過ごせるという安心感があります。また、持ち家があれば、売却して老後資金に充てたり、リバースモーゲージの利用も可能です。

ただし、建物の老朽化、近隣環境の変化、相続問題など、持ち家ならではの課題も発生します。

●賃貸でも老後は不安ではない

「高齢者は賃貸を借りづらい」という不安がありますが、以下の対策でカバー可能です。

  • 資産や収入の安定を証明できるよう準備

  • 高齢者歓迎の物件やUR賃貸、サービス付き高齢者住宅を検討

  • 保証人や家賃保証会社の活用

老後に必要な住まいの条件(バリアフリー、医療アクセスなど)を重視するなら、持ち家よりも選択肢が広がるのはむしろ賃貸かもしれません。

【実体験】賃貸で暮らして感じたメリット・デメリット

筆者は20年間、家を買わずに賃貸で暮らしてきました。
子ども2人を育てながら、教育費・生活費・親の介護費用などに対応しつつ、無理のない範囲で将来への備えをしてきた形です。

▼賃貸で良かったこと

  • ライフステージに合わせて柔軟に住み替えできた

  • 持ち家と違って修繕費用が不要(大家負担)

  • 固定費をある程度コントロールしながら生活できた

  • 投資や貯蓄に回せるお金を確保しやすかった

▼賃貸の不安やデメリット

  • 老後も家賃が発生するため、準備が不可欠

  • 年齢を重ねると物件選びに制限が出てくる可能性あり

  • 「自分の家」という安心感は少し薄い

【結論】持ち家と賃貸、どちらが正解だったのか?

結論から言えば、「どちらが正解」という絶対的な答えはありません。重要なのは、

自分と家族のライフスタイルに合った住まい選びができたか?

という視点です。

筆者にとっては、柔軟性と資金の余力を重視した「賃貸生活」が合っていました。
一方で、家を資産として残したり、住宅にこだわりがある方には「持ち家」も大きな意味を持ちます。

これから住宅をどう考えるべきか?50代からの選択肢

50代は、「住宅に関する再設計」が必要な時期です。

  • 子どもが独立したらダウンサイジングを検討する

  • 老後資金と住宅費をバランスよく配分する

  • 持ち家の人は売却やリフォームも選択肢に

  • 賃貸の人は老後向け物件の情報収集を始める

重要なのは、「今からでも軌道修正できる」ということ。住宅は人生の土台ですが、あくまで“暮らしの道具”です。目的は快適で安心な暮らしを実現することです。

まとめ|「持ち家 vs 賃貸」は人生の目的から逆算を

住宅選びは、ライフプランの大きな要素です。

50代からの視点では、若い頃と違い、固定費の見直し・老後の暮らし方・介護への対応なども考慮する必要があります。

「家を持っていないと不安」という思い込みではなく、自分の資産状況・健康状態・家族構成に合った住宅のあり方を見つけることが、後悔しない住まい選びにつながります。

持ち家か、賃貸か——
その答えは、あなたの人生の目的から逆算することで見えてくるはずです。

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