不動産

中古マンションを購入する時は修繕積立金の積立額や管理体制がしっかりしているか確認が大切。修繕積立不足は追加費用がかかる恐れがある。

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新築マンション価格は上昇傾向にあるので中古マンションも検討されている人へ

ここ数年、低金利による住宅ローンの組みやすさと東京オリンピックに向けての資材価格高騰によりマンション価格が高騰してきました。

新築マンションは2013年から上昇傾向

マンション価格は2013年から上昇傾向にあります。不動産経済研究所のデータによると2019年5月の首都圏マンションの平均価格は6,093万円(前年同月比1.0%アップ)とバブルの時と同じぐらいの水準となっています。1998年から2006年ぐらいまでは4,000万円台前半ぐらいの金額で推移してましたが、今はその当時の1.5倍近い金額まで高騰しました。

最近の新築マンションは駅チカが主流

最近の新築マンションの傾向としては駅チカに建設されることが多く、郊外などの場所に建築する物件は少なくなってきています。これは郊外に建築された物件は時間の経過とともに不動産価値が著しく低下していくことにあります。かつてリーマンショックの時に郊外の物件価格は大幅に下落したのに対して、比較的駅に近い人気物件はそれほど価格の下落もなく順調に販売されてきたことにあります。マンション購入者の人も肌感覚として認識しており立地の良い物件を求める傾向にあるようです。

中古マンションも当然、価格が高騰している。

新築マンションの価格の高騰してきているので、それにつられて中古マンション価格も高騰してきています。当然のことですが新築マンションの価格が高騰すれば、新築マンションに手が届かなくなってしまった層が中古マンションに目を向けるので需要を押し上げていきます。中古マンション価格も新築マンション価格上昇のタイミングで同じように上昇してきました。しかし、2019年7月〜9月の中古マンション成約平均価格は3,477万円となっており新築マンションより安くなっています。これは築年数や平米数なども混在させた平均価格なので一概に新築マンションと比べられませんが現実的に購入可能な価格帯になってくるのではないでしょうか。

中古マンションを購入する際は修繕積立金不足と管理組合の運営体制に注意

中古マンションを購入する際に気をつけないといけないのは修繕積立金が不足していないかです。また、次に修繕が行われるのは何時なのか。などは良く確認しておく必要があります。

修繕積立金が低く設定されているのも問題がある

マンションによっては修繕積立金を低く設定されている場合があります。その場合、いざ修繕する際に積立不足となり修繕する時に追加でお金を徴収される場合が出てくるのです。また、修繕積立金を管理する管理組合などの組織体制がキッチリされているかも重要です。管理組合の管理がしっかりしていないと、のちのちトラブルの原因になります。修繕積立金や組合費などの決算、監査体制、議事運営方法が明確になっていないと発注先や値上げなども恣意的に行われる危険性もあります。マンション管理組合なども結局は人が運営しています。人間関係や一部の人の意見が著しく反映されていたりすると何か問題を抱えている可能性があります。

このようなことを事前に把握するのは難しいかも知れません。しかし、一度、購入前には、

 ・長期修繕計画

・管理組合議事録

を見せて欲しい旨を伝えても良いかと思います。これをキッチリと購入前の人にも見せることが出来るのというのは管理組合側が運営に自身があるという証明になります。

しかし、基本的には第三者への開示義務はないのが通常です。なので、見せてくれなかったからといってしっかり管理されていないとは言えません。だけど、見せてくれなかったとしても長期修繕計画については何かしらの確認をしっかりされた方が良いと思います。また、修繕積立金の滞納などの問題がないかも含め購入前に確認は必要です。

機械式駐車場などを併設しているマンションは修繕にもお金がかかる

マンションなどは全戸に平置駐車場を準備するのはスペース的に難しいです。特に都心などはそれだけの駐車スペースを確保出来ないのがほとんどだと思います。なので、機械式駐車場を併設している場合が大きかと思います。この機械式駐車場の修繕も意外と大きなお金がかかります。なので、機械式駐車場を併設しているマンションの購入を考えている人は機械式駐車場の修繕計画に無理がないかあらかじめ調べておく必要があります。マンションの本体だけに目をやっていたらいけません。

タイル張りマンションにも注意

また、外壁をタイルにしているマンションも多くあると思います。タイルは劣化をすると剥がれてくる危険があります。また、大きな地震などでもタイル自体が剥がれる危険があるのでタイル張りのマンションは注意が必要です。自分の身の安全もそうですが修繕の時に追加で費用がかかる可能性がないのかも確認しておいた方が安全です。

マンション購入は維持管理も含めて購入するという意識が必要

マンションはきっちり維持管理すれば長年住むことが出来る物件です。しかし、この管理がしっかりしていないと劣化は著しく早く進んでしまいます。一戸建てもそうですが建物を維持管理することも含めて購入することが大切です。ただ、一戸建てと違いマンションの場合は自分の判断だけで修繕や管理が出来ないことに問題があります。なので、管理組合の体制も含めて購入すると考えておいたほうが良いです。

今はマンションの買い時か?

マンション価格はだいぶ高くなっています。購入するかしないかは個人の判断になりますが、今の価格帯で購入するのはやめておいたほうが良いと思っています。不動産会社の人たちは金利が安いうちに購入した方がいいとか言ってきたりしますが、ローン額は少ないほうが良いです。なので、今、購入を考えている人は頭金を増やす意味でも少し待ちながら貯蓄を増やしたほうが良いと個人的には思います。