はじめに|「長期投資は安心」ではない現実
インデックス投資を始めると、誰もが一度はこう思うはずです。
「長期で積み立てれば、いずれプラスになる」
「暴落しても、どうせ戻る」
ですが、実際に暴落を目の当たりにすると、その考えがいかに心の支えにならないかを思い知ります。
この記事では、私が2020年から記録してきた総資産の推移データをもとに、実際に経験した3回の大暴落と、その乗り越え方を公開します。
総資産推移データで振り返る|私が経験した3度の暴落
私は2020年から毎月の資産を記録しています。投資対象は主にインデックスファンドで、長期保有・積立中心の運用です。以下は、これまでに経験した大きな暴落です。
▼① 2020年3月:コロナショック(▲5,905,408円)
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2020年2月末:24,232,582円
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2020年3月末:18,327,174円
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下落額:▲5,905,408円
新型コロナウイルスの感染拡大により、世界中の株式市場がパニック売りとなりました。リーマンショック以来の急落でしたが、積立は継続し、数ヶ月後には回復へと向かいました。
▼② 2024年8月:金利ショック+政局不安(▲8,282,427円)
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2024年7月末:69,160,036円
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2024年8月末:60,877,609円
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下落額:▲8,282,427円
米国の長期金利が急上昇し、インフレ懸念と合わせて株式市場が大きく崩れました。加えて、大統領選挙を控えた米政局の不透明感が投資家心理を冷やした時期です。
▼③ 2025年2月〜4月:トランプ再選ショック(▲8,886,586円)
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2025年1月末:70,445,599円
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2025年4月末:61,559,013円
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下落額:▲8,886,586円
トランプ氏の再選確実報道とともに、「米国が再び中国などに対して関税を強化するのでは」といった“トランプ関税ショック”がマーケットを襲いました。輸出関連株が大きく売られ、米国株中心のインデックスファンドにも強い影響が出ました。
「必ず戻る」は結果論|暴落時にやってはいけない行動
これら3回の暴落は、いずれも時間が経てば回復しています。しかし、重要なのは、
「その時点で戻る保証はなかった」
という事実です。
暴落の最中はニュースでも不安材料ばかりが報じられ、SNSでは「株式市場は終わり」といった声が溢れます。実際に2024年8月・2025年春の暴落では、「今こそ一旦売って現金化すべきでは?」という思いが頭をよぎりました。
ですが、もしそのタイミングで売っていたら、その後の力強い回復の恩恵を受けることはできませんでした。
50代を迎え、家計支出はピークに|それでも投資は続けたい
現在、私は50代となり、教育費や生活コストが家計のピークを迎えています。親の介護費用も含め、家計の余裕は以前より明らかに少なくなっています。
そのため、追加投資額は年々小さくなっています。以前のように大きく入金することは難しくなりました。
しかし、それでも「これまで積み上げた資産はなるべく売らずに、長期で保有し続けたい」と思っています。少額でも、積立だけは絶やさずに続けるつもりです。
大金を動かせなくても、投資をやめなければ資産形成は続けられる——そう信じています。
「底値で買う」は幻想|結局、何もしないのが最強
暴落時、「下がったら買いたい」と思う方も多いでしょう。しかし、実際の相場では、どこが底なのかは誰にもわかりません。
特に印象的だったのは、2024年8月の暴落。当時の私は「もう少し下がるかも」と追加投資を見送った結果、そこがほぼ底だったことに後で気づきました。
一方、何もせずに淡々と積立を続けていた分は、数ヶ月後に大きく含み益になっています。
日本株も34年かけて戻った|それでも積立なら報われた
「でも日本株は?」と疑問を持つ方もいるでしょう。
確かに、日経平均は1989年のバブル期につけた史上最高値(38,915円)を長らく超えられませんでした。ですが、2024年2月22日、ついにその記録を更新。さらに、2024年3月4日には4万円台を突破しました。
仮にバブルの高値で一括投資していたとしても、34年間は厳しかったでしょう。しかし、その後も毎月コツコツと買い続けていた人は、もっと前にプラスになっていた可能性が高いのです。
まとめ|暴落を乗り越えた今、伝えたいこと
最後に、私の経験から学んだことをまとめます。
インデックス投資でも暴落は避けられない
3度の大暴落(2020年・2024年・2025年)がそれを証明しています。
「底値で買う」「高値で売る」は幻想
誰にもタイミングは読めません。だから積立こそ最適解。
売らなければ負けない。買い続ければ勝てる
暴落時に売らない。むしろ何もしないことが一番の防御になります。
家計支出が増えても、少額でも続ける
入金額が減っても、「やめないこと」が未来の自分を助ける。
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