投資

【特別な才能がなくても資産形成はできる】ロナルド・リード氏に学ぶ堅実な投資の力

ごく普通の生活から9億円の資産を築いた男

アメリカには、「特別な才能や高収入がなくても資産形成は可能である」と身をもって証明した人物がいます。ロナルド・リード氏(1921〜2014年)です。彼は学歴も職業も一般的なものでしたが、なんと800万ドル(約9億円)もの資産を築きました。

本記事では、彼の人生と投資哲学を掘り下げ、私たち個人投資家が学べることをお伝えします。

地元で働き続けた「普通の人」の人生

ロナルド・リード氏は、アメリカ・バーモント州ブラトルボロという小さな町に生まれ、地元高校を卒業後、第二次世界大戦に従軍。戦後は自動車修理工や百貨店の用務員、ガソリンスタンドの清掃員など、ブルーカラー労働者として働き続けました。

年収はごく平均的、それでも巨額資産を形成

リード氏の年収は公的に明示されていませんが、当時の職種と米国の平均給与水準を参考にすると、年収は2万〜3万ドル(現在の日本円で250万円〜350万円程度)と推定されます。

つまり、特別な高給取りではなく、ごく平均的なブルーカラー労働者だったのです。そんな彼がなぜ、9億円もの資産を築くことができたのでしょうか?

徹底した倹約生活で投資原資を確保

彼の生活スタイルは驚くほど質素でした。

  • 有料駐車場は使わず、無料スペースを探して歩く

  • 洋服はボロボロになるまで着る

  • 外食や浪費は控え、食費も最小限

  • 家は中古の一軒家で、光熱費も節約

一方で、ウォールストリートジャーナル(WSJ)だけは購読し続け、投資の勉強には余念がなかったそうです。

彼の姿からわかるのは、「支出を徹底的にコントロールする力」が、資産形成の第一歩であるということです。

投資スタイル:配当重視の長期分散投資

ロナルド・リード氏の投資スタイルは、極めてシンプルでした。

  • 37歳から投資を開始

  • 55年間にわたり、株を保有し続けた

  • 配当金はすべて再投資

  • ディフェンシブ銘柄(生活必需品・医療・金融)を中心に分散投資

投資スタイルは「長期・分散・配当再投資」

リード氏が投資を始めたのは37歳のとき。遅く感じるかもしれませんが、92歳までの55年間で彼は資産を9億円まで増やしました。

投資哲学の三本柱は次のとおり:

  1. 長期保有:一度購入した株は基本的に売らず、じっくりホールド

  2. 分散投資:保有銘柄は95社以上。業種や地域も分散

  3. 配当再投資:受け取った配当金で株を買い増し、複利効果を最大限に活用

主な保有銘柄(いずれも生活密着型の優良企業)

  • ウェルズ・ファーゴ(WFC)

  • ジョンソン&ジョンソン(JNJ)

  • プロクター&ギャンブル(PG)

  • コルゲート・パルモリーブ(CL)

  • マコーミック(MKC)

  • アメリカン・エクスプレス(AXP)

  • JMスマッカー(SJM)

日用品・医薬品・金融といった「景気に左右されにくいディフェンシブ株」が中心でした。

「年齢」は関係ない、重要なのは「投資期間」

37歳から投資を始めたリード氏が、55年後に巨額資産を築いた事実は、「遅すぎることはない」というメッセージを強く伝えてくれます。

特に日本では、50代から投資を始めることに不安を持つ人が少なくありませんが、人生100年時代の今、投資期間は思っているより長いのです。

複利の力を活かすには、年齢よりも「投資期間」と「継続」が鍵になります。

資産の使い方にも人格が表れる

晩年、ロナルド・リード氏は築き上げた資産を社会に還元しました。

  • ブラトルボロ記念病院に480万ドル(約5億4000万円)を寄付

  • 地元の図書館に120万ドル(約1億3500万円)を寄付

  • 残りの資産を親族や友人に分配

その静かで堅実な人生と同じく、遺産も目立たず、しかし意義ある使い方を選んでいます。

投資に必要なのは「特別な才能」ではない

ロナルド・リード氏の人生を振り返ると、次のような気づきがあります。

  • 投資は「収入の高さ」ではなく「支出管理」が土台

  • 時間と複利の力を信じて、コツコツ積み立てる

  • 誰でもできるシンプルな方法を愚直に続ける

決して華やかではない彼の生き方は、まさに「資産形成の王道」です。

自分にもできる投資を始めよう

ロナルド・リード氏の生涯は、我々のような一般のサラリーマンでも、節約+インデックス投資や高配当株投資を長期で継続することで資産形成は可能だと教えてくれます。

日本でも、NISA制度の充実や非課税枠の拡大によって、資産形成のチャンスは広がっています。

「もう遅い」とあきらめず、「今日が一番若い日」と考えて、小さな一歩を踏み出してみませんか?

まとめ:リード氏の教えを実生活に活かす

ロナルド・リード氏の事例は、投資初心者や「収入が少ないから…」と尻込みしている人にとって、大きな勇気を与えてくれます。

  • 特別な才能は不要

  • 高収入でなくてもOK

  • 質素倹約+長期投資+配当再投資

この3つの軸を守れば、誰にでも資産形成の道は開かれています。

まずは、月1万円でもいいから、支出を見直し、投資に回す資金を確保すること。そして、未来の自分のために、その資金をコツコツ積み立てていきましょう。

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