投資

個人投資家にとって不動産投資の危険性。不動産投資の未来について考える。

昔から不動産投資は投資対象として魅力的な投資先であることは事実

不動産は昔から富裕層の人たちの投資対象とされてきました。

不動産は賃貸に出したり商業施設で成功すると、テナント料が入るので投資対象としては魅力的です。

また、以前は富裕層の人が大きく投資をして儲けるイメージでしたが、今ではサラリーマンでも不動産投資が出来る時代です。

なので、個人投資家にとって不動産投資は魅力的なのか考えてみました。

最近の不動産投資の問題事案

サラリーマンに副業として不動産投資をすすめる業者があります。しかし、いろいろと問題がおきているのも事実です。

レオパレスの問題

最近(2019年2月)ではレオパレス21が建設したアパートが違法建築でマスコミを騒がしました。ちなみに、不動産業界では周知の事実だったようです。

「かぼちゃの馬車」事業問題

また、昨年の2018年には女性専用のシェアハウス「かぼちゃの馬車」事業を行っているスマートデイズが経営破綻して、サラリーマン不動産投資家が多額の負債をかかえる事態になったりしました。

スマートデイズは賃料を保証し、投資資金はスルガ銀行の提携ローンを組ませることによって、サラリーマンでも投資をしやすく誘導していたようです。

スマートデイズの投資内容。利回り保証を謳う。

スマートデイズは利回りを8%の高利回りで保証をしていました。また、保証期間は30年間と謳っていたようです。

市場の利回りを大きく超える場合は要注意

事実であれば、とてもおいしい投資案件になります。しかも、この低金利時代に銀行が融資してくれるのなら、自己資金なしで高利回りの運用が出来ます。

融資が通るのであれば、誰しも投資してしまう気持ちも分らなくもないです。

ただ、普通に考えればありえないとわかるはずです。

まず、利回り8%であれば何もサラリーマンに紹介することなく自分たちで投資するはずなのです。

ちょっとした不動産投資ブーム

2018年くらいまでは、低金利もあり、それなりの年収があるサラリーマンに対して銀行は不動産投資物件への融資を出していたようです。

また、あっちこっちで不動産投資セミナーなどが開催されており、ちょっとした不動産投資ブームだったように思います。

不動産のオーナーは不労所得ではない

不動産投資をすすめる業者は老後の安定収入だの不労所得だのと、あまい言葉で融資を誘います。

そもそも不動産オーナーは不労所得ではありません。人に物件を貸すというのは責任をともないます。

設備の故障や修繕等はすべてオーナーがメンテナンスしないといけません。また、空き部屋がでたら空室を埋めるように不動産会社などに営業をかけたりと、満室にする努力が必要です。

不動産業界は競争が激しい

自分の物件を選んでもらう必要がありので、他の不動産オーナーとガチで勝負をして市場競争を勝たなくてはいけません。

そのような過酷なリスクを管理会社が引き受け、家賃保証を30年間もしてくれるとは到底思えません。

何年か毎に見直しが入るのが通常です。しかし、そのような見直し条項は約款などに小さな文字で書かれているのが普通です。

もし、本気で30年間もの家賃保証をしてもらうつもりでしたら契約書を隅から隅まで読み込んで熟知する必要があります。営業マンの説明だけで購入するのはかなり危険です。

法律上は賃貸物件の借り手が圧倒的に有利

賃貸物件というのは法律的に借り手が圧倒的に強いです。簡単に出ていけとも言えずトラブルになることも多いのが賃貸契約です。

これは賃貸物件に住んでいる人なら分かると思います。住居は基本的に生存権にかかわる部分なので、法律や判例も含めて借り手が有利になっています。

不動産を賃貸に貸し出したら、急に商業施設に変えるから出て行ってくれとは言えないのです。

あまりにも借主保護が強いので、平成12年3月1日に定期借家制度が作られたぐらいです。

不動産は人口減少問題を抱えている。

また、不動産業界で言われてる2019年問題。いわえる2019年をピークに日本の世帯数が減少に向かいます。

2019年から世帯数が減少すると言われている

「国立社会保障・人口問題研究所」の予測データでは日本の世帯総数は2019年に5,307万世帯となり、それ以降は減少していくとされています。

しかし、このピーク予測も2023年まで延びると言われたりしておりはっきりと決まっているわけではありません。

しかし、日本の人口は減少することははっきりしています。

不動産は選別される時代になる

今後、不動産価格が右肩上がりになっていくとは到底思えません。しかし、地域によっては不動産価格が上昇すると言われていたりします。

しかし、そのような物件を手にできるのは本当の専門家であり普通のサラリーマンが手にできる可能性は極めて低いです。

最後に

不動産投資というのは多額の資金と専門性が必要な参入障壁が高い分野です。

素人は利益を上げることができない。とまでは言いませんが相当な勉強量と努力が必要な分野です。

そのような難しくリスクの高い投資に手を出すより、普通に米国株のインデックス投資をしていた方がよっぽど安全です。

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