50代から“逃げ切る”ための現実的で挫折しない老後マネープラン
SNSやYouTubeでは「資産1億円」「億り人」「1億円FIRE」がもてはやされます。
しかし本音を言えば、40代・50代の普通の収入の人にとって、1億円は“非現実的な数字” です。
・年収が急に上がるわけではない
・子どもの進学費がかかる
・親の介護が始まる
・健康状態の変化も見逃せない
・退職まで10〜15年しか残っていない
この状況で「1億円を目指そう」と言われれば、むしろメンタルが折れてしまいます。
しかし——
1億円がなくても老後は十分“逃げ切り”が可能です。
重要なのは「いくら必要か?」ではなく、
“どう暮らせば無理なくゴールに届くか”。
この記事では、あなたが“そのまま真似するだけで完成する”
現実的で再現性の高い資産計画テンプレート を提示します。
第1章:本当に1億円必要なのか?データで検証する
まず冷静に数字を見ます。
1)高齢夫婦の支出は「月23〜26万円」が中央値
総務省の家計調査より、
高齢夫婦の平均的な生活費は 月23〜26万円 程度。
もちろん都市部は高くなりますが、それでも「月30万円あれば十分」なケースがほとんどです。
2)年金は夫婦で「月22〜24万円」が目安
厚生年金+専業主婦(または扶養内パート)モデルの場合、
夫婦の年金受給額は平均22〜24万円前後。
つまり、
年金 22〜24万円 + 取り崩し 5〜8万円
という構図が現実的です。
※私の家計の夫婦の年金額はこれより低いですが、一般的にはこれくらいあるようです。
3)必要な金融資産は「3,500万〜5,000万円」が目安
毎月5〜8万円の取り崩しであれば、
資産寿命は20年以上持ちます。
つまり、老後資金として必要なのは
1億円ではなく、3,500〜5,000万円が現実的なライン。
しかも、50代で3,500万円未満でも“逃げ切り方法”は十分あります。
必要なのは「逃げ切りの設計」です。
第2章:1億円を目指すと失敗する理由
多くの人がなぜ1億円目標で挫折するのか?
1)途中で心が折れる
1億円という巨大な数字は“ゴールが遠すぎる”ため、
行動が続きません。
2)過剰なリスクを取り始める
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高配当株に一点集中
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暴落後の一括投資
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レバレッジ商品
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退職金を丸ごと運用
-
SNS銘柄に飛びつく
これらは典型的な負けパターン。
「急がないと間に合わない」という焦りが、
最悪の選択を生みます。
3)家計がギリギリになり生活の質が崩れる
節約が苦しく続かず、
投資額も不安定になり、
メンタルが崩壊するケースが多い。
これが“1億円目標の弊害”です。
第3章:現実的で再現性が高い「逃げ切り資産計画」テンプレート
ここからが本題です。
あなたがそのまま真似できる「1億円不要」の資産計画テンプレートを提示します。
【資産計画テンプレート①】必要資産額を35歳や50歳から計算しない
必要なのは「60歳以降の10年間の見える化」です。
60〜70歳の10年間:支出を試算する
例)月27万円 × 12カ月 × 10年=3,240万円
年金見込み額
例)22万円 × 12カ月 × 10年=2,640万円
差額:600万円
→ 老後10年の不足分は600万円。
→ これは50代からでも十分作れる。
この「不足分」を把握するだけで、老後の不安は半分になる。
【資産計画テンプレート②】毎月の投資額は“無理しない”
たとえば以下のような設定で十分です。
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月1万円
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月1.3万円
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月2万円
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余力があるときだけ+5,000円
50代は「金額」より「継続」が最優先。
【資産計画テンプレート③】新NISAは“2階建て運用”にする
1階:つみたて枠(老後資金の基礎)
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オルカン
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S&P500
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右肩上がりの指数だけ
2階:成長投資枠(余力が出たときだけ)
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同じインデックスの買い増し
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個別株はやらない
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無理して使う必要なし
こうすることで、無理なく安定した習慣になります。
【資産計画テンプレート④】「生活防衛資金」がメンタルの柱
生活防衛資金があると、暴落時も行動がぶれません。
推奨は
3カ月分の生活費。
現金があると
・衝動売りがなくなる
・毎月の積立が続く
・精神的に安定
という効果が出ます。
▼【資産計画テンプレート⑤】取り崩しは“月5〜8万円”で設計する
老後は取り崩し額を小さくするほど長持ちします。
「1億円ないと不安」ではなく、
「取り崩しを無理なくコントロールする」
という発想が正しい。
第4章:読者のあなたが“そのまま使える”年間シミュレーション例
ここからはテンプレートを実際の数字に落とし込みます。
シナリオA:50代・貯蓄1,500万円・毎月1.3万円投資
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年利3.5%
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65歳まで15年
→ 約300〜340万円増加
これだけで、老後の不足600万円の半分が埋まる。
シナリオB:生活の最適化で月8,000円の余力を作り追加
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投資額合計:月21,000円
→ 15年で 約520〜580万円 に到達
不足分“ほぼゼロ”に。
シナリオC:60歳以降も月5,000円の積立継続
→ 投資額は少額でも
→ 複利の恩恵で資産寿命が伸びる
→ 年金開始までのブリッジ資金にもなる
50代の積立は「継続がすべて」です。
第5章:50代が今すぐやるべき“3つの行動”
最後に、今日からできる行動に落とします。
【行動①】老後10年の不足額を算出する
あなたのケースで
月いくら必要か?年金はいくらか?差額はいくらか?
まずこれを数値化。
【行動②】毎月の積立額を“無理しないライン”に設定
5,000円でも良い。
1万円でも良い。
重要なのは「止めないこと」。
【行動③】節約で投資余力を作る
節約は“我慢”ではなく、
仕組みの改善(固定費・通信費・保険・サブスク) が最優先。
結論:1億円を目指す必要はない。
必要なのは「適切な計画」と「続ける仕組み」。
あなたの老後を守るのは、
壮大な夢ではなく、
毎月の1〜2万円と、冷静なプランニングです。
1億円を目指さず、
“現実的に・確実に・着実に”未来を作る。
それが一番再現性が高く、
精神的にもラクで、
50代からの人生に本当に合っています。
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