投資

準富裕層から“脱落”する人の共通点|データと実例で分かる危険シグナル

50代サラリーマンで賃貸暮らし、妻と高校生・中学生の子どもを抱える身として、私は「準富裕層(総資産5,000万〜1億円)」という位置づけをなんとか維持しています。しかし、同じラインに到達してもその後に資産を減らしてしまう人が一定数いることを、データと身の回りの実例から痛感しています。

「5,000万円を超えたら老後は安心」
そう言われることもありますが、実際はむしろここからが勝負です。
本記事では、準富裕層から“脱落”する人に共通する危険シグナルを、50代・役職なし・教育費ピークという私自身の実体験も交えて整理します。

危険シグナル① “生活レベルの自動的な上昇”に気づかない

準富裕層に到達した人が最初に陥りやすいのが生活費の膨張です。
私自身、子どもが高校生になるにつれ塾代・食費・交通費が増え、気づくと毎月の支出が以前より明らかに増えていました。

ところが、周囲にはさらに極端なケースがあります。

  • 外食頻度が増える

  • 家電や家具を“上位モデル”に買い替える

  • 旅行のグレードが上がる

  • クレカ決済で家計実態を把握しない

本人は「頑張ってきたんだから、このくらい」と言いますが、急に浪費しているつもりはなくても、生活レベルはじわじわ上がるものです。

準富裕層から脱落した知人の多くが、この小さな変化を見逃していました。

危険シグナル② “投資の勝ち逃げ”ができない

準富裕層に多いのが、投資の成功体験に酔ってリスク管理を雑にするパターンです。

近年の株高で一気に資産が増えた人ほど、

  • 個別株に集中する

  • レバレッジ商品に手を出す

  • 損切りが遅れる

  • 「この銘柄なら大丈夫」と思い込む

といった行動に走りがちです。

しかし、私は17年以上投資を続けてきて分かったのですが、

準富裕層は“守りに入るべき段階”が突然やってくる

ということです。

特に50代は現役時代の残りが少なく、入金力も低下します。
経験上、準富裕層から脱落する人の多くは、

  • 資産が増えた喜びでポートフォリオが攻めに偏る

  • 気づくと株価下落に耐えられない構成になっている

という共通点を持っています。

私は逆に、新NISAはオルカンとS&P500に淡々と積み上げ、個別株は最小限。レバレッジも信用取引も使いません。
「大きく勝とう」より「確実に残す」意識が、50代にはとても重要だと感じています。

危険シグナル③ “教育費”と“老後資金”の二重負担を甘く見積もる

準富裕層が脱落する最大の要因は、教育費の錯覚です。

私の家も高校3年生と中学2年生の子どもがいて、毎月の出費は侮れません。
ただ、見ていて恐いのは次のケースです。

  • 「学資保険があるから大丈夫」と思い込む

  • 子どもの進路によって支出が急増することを想定しない

  • 一時的に貯金を崩し、そのペースがクセになる

特に大学進学は、私立・自宅通学・地方からの下宿などで総額が数百万円単位で変わるため、計画が甘いと一気に貯蓄が削られます。

準富裕層に到達した後も、教育費のピークは突然訪れます。

50代の知人の中には、ひとりっ子でも大学4年の間に合計600万円以上かかった家庭もあり、想像以上のインパクトです。

私が毎月の積立額を

  • オルカンに1万円

  • S&P500に3,000円

に減らしたのも、教育費負担に備えるためです。
無理に積み立てて家計が赤字化するほうがリスクが大きいと判断しました。

危険シグナル④ “賃貸の強み”を活かせない

私は賃貸暮らしですが、これは老後のリスクを下げる有効な選択肢だと思っています。

しかし、準富裕層から脱落する人の中には、

  • 賃貸のままなのに家計管理が雑

  • 住み替えコストの計算が甘い

  • 更新月に家計が崩れ、補填のために投資資金を取り崩す

といったパターンがあります。

賃貸は住宅ローンより柔軟ですが、自由度の高さ=油断のしやすさでもあります。
私は更新料や引っ越し費用は「特別費」として毎年積み立て、急な負担が資産形成を邪魔しないようにしています。

危険シグナル⑤ “老後のシミュレーション”を避ける

意外に多いのが、準富裕層の人ほど老後資金の計算を後回しにするということ。

理由は単純で、

「資産が多い=計算しなくても何とかなる」という錯覚

が生まれるからです。

ですが、老後の生活費は意外と高く、私のような賃貸暮らしの家庭なら、

  • 70代前半まで:月25〜28万円

  • それ以降:医療費や介護費で上昇

という現実があります。

老後資金の計算を避けるほど、準富裕層は脱落しやすくなります。
むしろ数字と向き合うほど、安心して今の生活を続けることができます。

まとめ|準富裕層に“残る人”は、地味なことを続けられる人

準富裕層から脱落する人には、次の共通点があります。

  1. 生活レベルが自動的に上がる

  2. 投資で勝った後に守りに入れない

  3. 教育費を甘く見積もる

  4. 賃貸の柔軟さに油断する

  5. 老後の計算を後回しにする

逆に言えば、これらを避ければ、準富裕層のまま老後まで逃げ切れる可能性は高いということです。

50代の私は、まだまだ不安もありますが、
「派手な投資より、地味な工夫」
「攻めより、守り」
を徹底することで、資産7,000万円台を維持できています。

同じ50代の方にも、ぜひ“脱落しない準富裕層の過ごし方”を身につけていただければと思います。

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