投資

個人投資家が目指すべき投資家(1)アンネ・シャイバー女史

アンネ・シャイバーという女性

アンネ・シャイバー(1894年~1995年)という女性投資家は、われわれ個人投資家として目指すべき人物ではないでしょうか。

投資家としてはウォーレン・バフェットやジョージ・ソロス、ジム・ロジャーズなどが有名です。しかし、個人投資家としてはアンネ・シャイバー女史の投資法と生き方が参考になるのではないでしょうか。なぜなら、彼女は普通の仕事をしながら地道に積立投資をして莫大な資産を築き上げた人物だからです。

彼女は1995年、101歳で亡くなられました。その時の資産が2,215万ドル(約22億円)になります。驚くべき数字です。しかも、彼女は40歳の時からスタートしてここまでの資産を築き上げたのです。

約60年間、個人の力だけで2,215万ドル(約22億円)です。

アンネの人生

アンネは15歳で商店に就職し、勤勉に働いていたので店主からの信頼をえました。給料は遊びなどに使わず夜学の学費にあてて勉強を重ねました。夜学では法律と会計を学び、26歳の時にニューヨークの税務署に就職し、税務調査官として第二のキャリアをスタートさせます。税務調査官としての彼女はとても優秀でトップの成績を上げるまでになっていきます。

アンネの逸話として有名なのが調査先で、帳簿をパラパラとめくり

「この帳簿の数字が正しいというのですか。一目見ただけでウソだと分かります。明日また来ますのでその時は本当の帳簿を見せて下さい。」

と言い残し帰っていきます。調査を受けた方はふるえあがり、いつしか恐怖のシャイバー女史と呼ばれるようになったそうです。

アンネの末の弟はウォール街で株式仲買人をやっていました。そのためアンネは弟に投資をまかせることにしたのです。ところが弟は投資に失敗してアンネの全財産を一瞬で失くしてしまいます。時代は世界恐慌でした。アンネが40歳の時です。

このことについて、アンネは生涯、弟をゆるさなかったそうです。

ゼロからの再出発

アンネはゼロから再び資産形成をはじめます。しかし、アンネは税務調査官の仕事ではトップの成績をあげていますが、当時の女性差別から一度も出世することはなく薄給のままでした。

生活費をきりつめ、バス、地下鉄にも乗らず食事も減らして節約に努めました。残った資金で毎月少しずつ株式に投資し続けたのです。そして、配当再投資をくりかえし一度買った株は上がっても下がっても手放すことはありませんでした。税務調査官の経験より株価で判断するより優良企業に投資することへの重要性を理解していたのです。

彼女の投資銘柄は、コカ・コーラー、ペプシコ、シェブロン、エクソン・モービル、メルク、コルゲート・パルモリーヴなどのエネルギー株、生活必需品株を中心に投資してました。

また、アンネは株主総会で会場に無料で用意されたケーキ、スナックなどを袋に詰めて持ち帰るのを楽しみにしていたそうです。

資産の使い道

アンネは恋愛、結婚、家庭とは縁がなく資産形成に人生をささげました。その資産はアンネの遺言によりユダヤ系の教育機関に寄付されたそうです。

最後に

築き上げた資産の使い方も彼女らしく見習うべきことが多い女性だと思います。また、日々の細かな積み重ねがやがて大きな資産を形成していくことも分かります。

お金だけが人生ではないと思いますが、最後に自分の資産が世の中のために使われるというのも素敵な人生の最後かと思います。