はじめに:自信が過信に変わった瞬間
投資では「負けを認めること」が成長の第一歩。
私自身、インデックス投資を中心に堅実に運用してきたつもりでしたが、ある時期に日経平均ベア型ファンドに手を出してしまいました。
「今の日本株はさすがに高すぎる。そろそろ下がるだろう」
そんな予想をもとに、日経平均が下がれば利益が出るファンドに大きめの金額を投じました。
しかし結果は――
80万円の損失。
これが、私の「相場を読んで勝つ」挑戦の結末でした。
ベア型ファンドとは?初心者には向かない商品
日経平均ベア型ファンドは、日経平均株価が下がると利益が出るタイプの投資信託です。
一見、下落局面に備える「保険」のように見えますが、実は次のような特性があります。
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日々の指数変動率の逆方向に連動
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レバレッジ(×2など)で値動きが激しい
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長期保有に不向きで、基本は短期勝負用
つまり、「そろそろ下がる」と思って買ったとしても、タイミングを外せば一気に損失になる。非常に繊細でリスクの高い商品なのです。
投資のきっかけ:「賢くなった」と思った瞬間が落とし穴
当時、日経平均は歴史的な上昇を続けていました。
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SNSもニュースも「過熱感がすごい」
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個人投資家の間でも「そろそろ調整」との声が多い
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自分でも「これは一時的なバブルだ」と確信
私は「ここで一発当てよう」と思い、ベア型ファンド(×2倍)に約250万円を投資。
すでにインデックス投資である程度の資産を築いていた私は、「ちょっとくらい冒険しても大丈夫」と考えていたのです。
…今思えば、それが大きな過信でした。
結果:日経平均は想定外の粘り。ベア型は大きく下落
投資後、日経平均はまったく下がらず、むしろじりじりと上昇を続けました。
ベア型ファンドは、日経平均が少しでも上がれば下落しますし、横ばいでも手数料や調整で資産が減る商品です。
そして、気づけば評価額は…
250万円 → 170万円
たった数ヶ月で80万円の含み損になり、精神的にも追い詰められていきました。
結局、80万円の損切り。「あの時売っておけば」がずっと続いた
「もう少し待てば反発するかも」
「あと数日で下がるかもしれない」
そんな未練を引きずっていたら、どんどん評価額が下がっていきました。
最終的には170万円まで落ちたところで売却。損失は確定。
このとき私は心から思いました。
「相場を読むのは簡単じゃない」
「長期投資家が短期勝負に手を出すのは地雷」
「“当てる投資”は本当に難しい」
この失敗から学んだこと
相場は読めない前提で動くべき
誰もが「下がる」と思っても、実際にはそうならない。
経済や金融の世界は、予想通りに動かないのが当たり前です。
ベア型ファンドは本当に危険
仕組みが複雑で、日々の変動で資産が削られる。
個人投資家が中途半端に使うと、リスクが利益を上回ることが多いです。
自分に合ったスタイルを守ること
私は本来、長期・積立・インデックスのスタイルが合っていました。
にもかかわらず、余計な欲を出して一発逆転を狙った結果がこの損失です。
現在は、再びインデックス投資に回帰
この失敗を経て、私はインデックス投資に一本化しました。
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コツコツ積立
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時間を味方につける
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下落時も淡々と買い続ける
短期の上げ下げに一喜一憂することなく、再現性のある運用を重視しています。
地味でも、これが一番自分には合っていると再確認しました。
まとめ:リスクを理解せずに買うと、痛い目に遭う
ベア型ファンドは、短期で勝負する上級者向けの商品です。
それをよく理解せず、「相場を読める気になった」私は、80万円という大きな授業料を払いました。
この記事を読んでくれた方に伝えたいのは、次の3点です。
✅ 相場観に頼る投資は本当に難しい
✅ “賭け”のような投資は再現性がない
✅ 自分の得意なスタイルを大切にすべき
投資には成功体験だけでなく、痛みから得られる学びもある――そう実感した出来事でした。
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