1年に1回ぐらいサラリーマンの人も税金のことは考えましょう。
サラリーマンの人は給料から毎月税金が引かれます。また、年末調整も会社に申請書を提出すれば副業などをしていない限り税金の心配をする必要がありません。しかし、サラリーマンも基本的な税金の知識と自分がどれくらい税金を収めているのか把握ておく方がいいです。自分の負担がどれくらいなのかを分かったほうが政治に対して関心や責任を感じてきます。
サラリーマンにも認められている控除
サラリーマンの所得税を計算する場合、給与から
①給与所得控除
②基礎控除
などの控除額をを差し引いた金額に税率をかけて計算されます。「控除」される項目や金額が大きいほど、税金は安くなります。なので、サラリーマンが控除を受けることが出来るものはなるべく申請して控除した方が良いのです。
サラリーマンが他に受けることが出来る控除の代表的なものは、
・配偶者控除
・扶養控除
・生命保険料控除
・地震保険料控除
・医療費控除
・住宅ローン控除
・特定支出控除
・雑損控除
などがあります。なので、控除出来る項目があれば必ず申請して控除を受けることが大切です。
税金関係は頻繁に法改正が行われます。なのでサラリーマンの人は、毎年、確定申告前に必ずサラリーマンでも受けれる控除を確認して該当するものがあれば必ず確定申告することが大切です。医療費控除などは手間の割に戻ってくる税金が少ないのでやるだけ無駄という人も中にはいます。しかし、税金のことは勉強も含めて必ず手間をかけても確定申告した方がいいです。
申請などを通じて自分の支払った税金の額や法改正などでどれくらい増税になったのかの確認をしておいた方が良いです。また、自分が1年間どれくらいがんばったのか、去年と比べてどうだったかも含めて再認識する時間としても大切です。
2020年の大きな法改正は年収850万円以上の人への増税です。
2020年からは、
・基礎控除は10万円引き上げ(38万円→48万円)
※年収2400万円までが対象で収入が増えるごとに段階的に減少し年収2500万円でゼロになる
・給与所得控除は10万円引き下げ
られます。なので、年収850万円以下の人は税額が変わりません。
今までサラリーマンの給与等の年収が1000万円超の人は
・給与所得控除が220万円
が上限になっています。
2020年からは、給与等の基準が
・1000万円超→850万円超に変更
・控除の上限額は220万円→195万円に引き下げ
になりました。
年収850万円超の会社員は実質増税になりました(子育てや介護世帯を除く)。
例えば、年収860万円の人の場合、
・給与所得控除は206万円→195万円になる(11万円控除される金額が減少)
・基礎控除の10万円増額を差し引いて課税対象となる所得が1万円増加
以上を所得税率が20%と仮定したら住民税(10%)と併せて、およそ年間3000円程度の税額が増える計算になります。
ざっくりの計算ですが、
・年収900万円は年1.5万円程度
・年収1000万円は年4.5万円程度
・年収1500万円で年6.5万円程度
の負担増になります。
ただ、22歳以下の子どもがいる世帯や特別障害者控除の対象者がいる介護世帯などは、最大15万円の「所得金額調整控除」の対象となるようです。そうすると実質増税となる対象者は給料所得者の約4%程度になるようです。
今後はどんどんと増税がされていくことが予想されます。そのような状況でサラリーマンはどのように対応するべきか。
2019年には消費増税もありました。2020年は対象者が約4%といっても実質増税になります。今後は国の財政赤字から財政健全化を謳い文句にどんどん増税が進んでくると予想されます。そのような状況下でサラリーマンも何かしら対策をしておかないといけません。このまま、この状況に流されていたら、知らないうちに資産形成がどんどん難しくなっていくことになります。
現金預金だけでは限界がある。
今後、政府が目標に掲げている2%程度の物価上昇が実現されてくれば、現預金だけに資産を置いていたら実質目減りしているのと変わらなくなります。また、賃金が今後2〜3%程度、安定的に増えていくとは限りません。仮に賃金が上昇しても物価上昇と増税で賃金増加の実感はまったく感じないのではないでしょうか。現に安倍政権化では統計上の賃金が増加してますが社会保険料の負担増でサラリーマンの人は所得が増えた時間は特にないのではないでしょうか。
今後は株式投資なども含めて資産形成を考えないと行けない時代
これからの時代は普通預金や定期預金などの安全資産と思われる貯蓄方法はリスクに変わると思っておいたほうが良いです。物価上昇と増税などで預金金利などは何の約にも立ちません。むしろ積極的に投資をして資産を形成することを考えないと資産形成が難しいです。
現時点で貯金できていない人は早めに貯蓄から始めるべきです。
まったく貯金をしていない人は早めに貯金を始めたほうが良いです。貯金は安心と自由を与えてくれます。まず、貯金がないと資産形成のスタート地点にも立てません。貯金などしないとのポリシーを持っている人は別ですが、資産形成を考えている人なら貯金は重要です。今後は普通に貯蓄することも難しくなる可能性がある時代です。なので、早めに準備をした人としていない人では大きな差になります。