50代に入ってから、「お金」よりも先に減っていくものがはっきり見えてきました。時間です。今日の1時間は、未来の1時間より高い。
若いころは、多少の残業や休日出勤も「稼げるうちに稼ごう」で片付けられました。でも今は違う。会社の評価より、家族の予定より、自分の体調のほうが先に崩れる。そうなると、取り戻せないのはお金じゃなくて時間なんですよね。
私は役職なしの平社員。妻はパートで、子どもは2人(高3と中2)。教育費や家計の不安がゼロなわけじゃありません。
それでも、50代になってからは「収入を最大化する」より「生活を崩さずに続ける」を優先するようになりました。理由は単純で、残り時間のほうが貴重だと気づいたからです。この記事では、50代の私が実際にやめたこと、続けていることをまとめます。
50代は「残り時間」が現実の数字になる
「人生100年」と言われても、実感が湧きにくい。けれど統計を見ると、50代はもう“後半戦”です。
厚労省の簡易生命表(令和6年)では、50歳の平均余命は男性32.57年、女性38.24年。ざっくり言えば、平均的には80代前半までの残り時間です。
さらに刺さるのが健康寿命。日常生活に制限がない期間の平均が、2022年のデータで男性72.57年、女性75.45年。
仮に50歳の男性なら、元気に動ける“平均”は残り約22年。22年って、子どもが小学生だった頃から今日までの時間と同じくらいです。そう考えると、毎日を「とりあえず我慢」で流すのが怖くなります。
私がよくやるのは、時間を3つに分けて考えることです。
1つ目は「元気な時間(健康寿命まで)」、2つ目は「働く時間(定年・再雇用まで)」、3つ目は「家族と過ごせる時間」。
特に家族の時間は、意外と短い。子どもはいつか巣立ちますし、親の介護が急に始まることもある。だから“先送り”がいちばん怖いんです。
お金は増やせるが、時間は増えない
私が50代になって腹落ちしたのは、次の当たり前です。
・お金は再び稼げるし、投資でも増やせる可能性がある
・時間は、今日使った分が二度と戻らない
・健康を失うと、時間の使い方の自由度が一気に下がる
つまり、50代の合理的な目標は「収入最大化」より「自由度最大化」だと思っています。自由度は、時間と健康と現金(余裕資金)でできています。
私の場合、総資産は8,000万円台。FIREみたいな派手なゴールよりも、老後に家計が崩れない“逃げ切り”を重視しています。
レバレッジは使わない。新NISA中心で、長期・分散・低コスト。生活費の3か月分以上は現金で持つ。ここを崩さないと決めたら、「いま無理して稼ぐ」より「長く続ける」ほうが勝ちやすいと感じています。
実際、私も家計の支出が上がって、積立額を減らした時期があります。昔の自分なら「積立を減らすのは悪」だと思っていました。
でも今は、生活を守るほうが先。投資は続けるけど、家計を壊してまでやらない。50代の投資は、気合いより継続だと思います。
50代平社員が選んだ「時間を守る」7つの具体策
ここからは、私が実際にやっている(または、やめた)ことです。どれも地味ですが、積み上げると効きます。
1)残業を“できるだけしない”ではなく“しない前提”にする
「今週は忙しいから仕方ない」を続けると、忙しい週がずっと続きます。私は予定を先に埋める側に寄せました。
家族の用事、通院、運動、ただの休息。先に入れておくと、残業が例外になります。
ポイントは「空いたら休む」ではなく「休む枠を先に確保する」こと。空いた時間は、放っておくと仕事に吸われます。
2)会議は“全部出る”をやめる
平社員ほど、会議に呼ばれがちです。参加しても決まらない、議事録もない、次回に持ち越し…。
私は「自分が意思決定に関わらない会議」は出なくていい形に変えました。代わりに、要点だけ文章でもらう。
会議を減らすと、仕事の質も上がります。集中できる時間が増えるからです。
3)通勤時間を“固定費”だと割り切って削る
通勤はお金の固定費より厄介な時間の固定費です。引っ越しや職場変更までいかなくても、在宅・時差出勤・まとめて出社など、小さく削る選択肢はあります。
片道30分短くなるだけで、週5日なら週5時間、年なら200時間近い。これは複利みたいに効きます。
「時間の固定費」を削ると、人生に余白が戻ります。
4)副業は「時給」で考える。時給が低いならやらない
副業は否定しません。ただ、50代の副業は“時間泥棒”になりやすい。
時給換算して割に合わないなら、私はやりません。その時間を睡眠・運動・学び・家族に回したほうが、長期的にリターンが大きいと感じるからです。
副業をやるなら、最初から「やめ時」も決めたほうが安全です。ズルズル続けると、家族と体が先に削れます。
5)投資は“時間を買う装置”にする
私が新NISAでやっているのは、基本は積立と放置です。相場を毎日チェックしても、増えるのは不安と手数料のリスク。
長期投資の強みは、判断回数を減らせることにあります。私は「投資の成功=時間を奪われない仕組み作り」だと思っています。
相場の上げ下げで一喜一憂する時間が減ると、家族と向き合う時間が増えます。これが地味に効きます。
6)家計は「節約」より「減らさない仕組み」を作る
節約は気合いだと続きません。私が重視しているのは固定費の見直しと、浪費の自動ブレーキです。
格安SIM、保険の最適化、サブスクの整理。ここを一度やると、毎月の意思決定が減ります。意思決定が減ると、心も時間も空きます。
加えて、私は“時間を買う出費”は肯定しています。たとえば、ネット注文やまとめ買い、掃除をラクにする道具、調理の手間を減らす食材。数百円〜数千円で週末が守れるなら、十分に元が取れると感じます。
7)健康は“運動”より“回復”を先に確保する
50代は、頑張ると壊れます。だから私は「運動するために睡眠を削る」みたいなことをしません。
まず睡眠。次に軽い運動。最後に筋トレや有酸素を足す。順番を逆にすると、結局どれも続かない。
健康が落ちると、いちばん大切な時間の自由度が失われます。投資のリターンよりも、睡眠のリターンのほうが確実です。
「家族の時間」は残高が見えにくいからこそ守る
お金の残高は銀行アプリで見えます。投資の残高も証券口座で見えます。でも、家族と過ごせる残り時間は見えません。だからこそ、気づいたときには減っています。
私は、平日の夜は「短くても顔を合わせる」を優先しています。10分でもいい。会話がなくてもいい。存在を確認できれば十分。
子どもが成長すると、話す内容も変わります。将来の進路、友人関係、部活、スマホ…。正解は分からないけれど、話を聞く時間だけは確保しておきたいと思っています。
妻との時間も同じです。夫婦は、放っておくと“同居人”になりがち。だから私は、たまに一緒に買い物に行くとか、歩くとか、小さなイベントを意識的に入れています。
それでも不安が消えないときの考え方
「時間を大事にしたい」と言いつつ、収入が減るのは怖い。ここは正直、私も揺れます。
ただ、50代の不安は“ゼロにするもの”ではなく、“管理するもの”だと思っています。
私がやっているのは、
・生活費の最低ラインを把握する
・現金クッション(生活費3か月以上)を確保する
・投資は長期・分散・低コストで、余計な売買をしない
・家族のイベント(受験、進学など)の時期をざっくり見積もる
この4つです。
不安が消えないときは、情報を増やすより「自分がコントロールできる範囲」を増やすほうが効きます。
コントロールできるのは、支出、働き方、健康、そして時間の使い方です。
まとめ:50代の勝ち筋は「増やす」より「守る」
若い頃は、お金を増やすことが正義でした。でも50代は違う。
お金は増やせても、時間は増えない。健康を失えば、時間の価値は下がる。だから私は、残り時間をお金より大事にする選択をします。
派手な成功じゃなくていい。毎日を少しラクにして、家族と自分の体を守りながら、長期投資でじわっと資産を育てる。平社員の私には、そのほうが再現性が高い。
「この先の20年」を、ちゃんと自分のものにするために。
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