節約・家計管理

賃貸と持ち家、どちらが得?50代サラリーマンが選んだ現実的な住まい方

若い頃にはあまり意識していなかったのですが、年齢を重ねていく中で「住まい」について深く考えるようになりました。
特に、50代という年代になると、定年後の暮らしや老後資金の不安も現実味を帯びてきます。

現在、私は都市部から少し離れたエリアで賃貸住宅に住んでいます。都内に通勤するにはそれなりに時間がかかりますが、私のような“底辺サラリーマン”にとっては、都内の家賃を払えるほどの余裕はありません。

この記事では、私のような一般的なサラリーマンの立場から、日本の住宅事情や「賃貸 vs 持ち家」論争について、実際に感じていることを率直にまとめてみたいと思います。

日本の住宅事情はなぜ厳しいのか

日本の都市部、特に東京23区内の住宅事情は非常に厳しいです。
高騰する地価と家賃の中で、一般的なサラリーマンが無理なく暮らせる物件を見つけるのは簡単ではありません。

通勤ラッシュを見れば一目瞭然ですが、都心に働きに行く人の多くが、埼玉・千葉・神奈川などの周辺地域から長時間かけて通っています。
実際、私の職場にも、自宅から1時間半以上かけて通っている人が少なくありません。

住宅価格や家賃が上がり続ける一方で、私たちの所得が大きく伸びることはなく、「家を持つ」という目標がどんどん遠ざかっているようにも感じます。

賃貸を選んでいる理由とそのメリット

よく「賃貸か持ち家か」という論争が繰り返されますが、私は現在の自分の立場からして、賃貸の方が柔軟で合理的な選択肢だと考えています。

理由はいくつかあります。

1. 人口減少と空き家の増加

日本の人口は今後、確実に減少していきます。
国立社会保障・人口問題研究所の予測では、2050年には総人口が1億人を下回るとされています。

人口が減るということは、住宅の需要が減るということ。
つまり、住宅価格や家賃が下がる可能性が高いという見方ができます。

もちろん、都市部の利便性が高いエリアはある程度の価格を維持するかもしれませんが、それでも不動産市場全体としては下落圧力が強まるはずです。

そんな中で、無理して高値の住宅を買うよりは、賃貸で柔軟に動けるほうがリスクは少ないと感じています。

2. 固定費を抑えられる

家を買うと、ローン返済や固定資産税、管理費、修繕費などの固定費が発生します
一方で賃貸の場合、家賃は「変動費」に近く、生活スタイルや収入に合わせて引っ越すことも可能です。

私のような50代サラリーマンにとっては、「収入が下がったときにも対応できる暮らし方」が非常に重要です。

人生100年時代と言われる中で、固定費を最小限に抑える生活設計は、今後ますます価値が高まると感じています。

3. 家族構成の変化に対応できる

子どもが小さい頃は広めの間取りが必要ですが、子どもが独立すれば夫婦2人暮らしになります。
この変化に柔軟に対応できるのも、賃貸の強みです。

実際、私の知人で、子どもが巣立った後も5LDKの戸建てに住み続けている人がいますが、掃除や維持管理に悩まされていると話していました。
ライフステージに応じて住み替えができるのは、精神的にも経済的にも大きなメリットです。

持ち家のメリットと、買ってもよい条件とは

もちろん、持ち家が完全に「損」とは思っていません。
特に以下のような条件が揃っている場合は、購入を検討する価値があります。

  • 両親などから頭金の支援が受けられる

  • 相場より安い中古物件に出会える

  • 長く同じ地域に住み続ける予定がある

  • 超低金利の住宅ローンを活用できる(※ローン控除制度の有無は要確認)

ただし、注意すべきは新築信仰による損失です。
日本では「新築でなければ価値がない」と思われがちですが、登記された瞬間に数百万円価値が下がることもあります。

この点を踏まえると、買うなら中古住宅の良質な物件を探す方が現実的です。

高齢者の賃貸不安は本当に現実なのか?

「高齢になると賃貸が借りられなくなる」という不安を耳にすることがあります。

確かに一昔前は、連帯保証人がいないと賃貸契約ができないという時代でした。
大家と借主の力関係もいびつで、入居時に審査が厳しく、年齢が高いだけで断られることもありました。

しかし、現在では事情が変わっています。

  • 保証会社の利用が一般的になった

  • 高齢者向けの賃貸サービスが拡大している

  • 空き家率の上昇により「借り手優位」の状況が続く見込み

今後、人口減少と高齢化が進めば、「高齢者向け賃貸市場」は拡大せざるを得ません
つまり、「年を取ったら家を貸してもらえないかも」という不安は、将来的には軽減される可能性が高いと考えています。

不動産価格と人口動態から見る将来性

これから日本は「人口減少+空き家増加」というダブルパンチの時代に突入します。
都市部への人口集中が続く中、郊外や地方の住宅の資産価値は下がるリスクが高いです。

また、不動産投資においても、一般人が「資産価値の下がらない物件」を見つけるのは非常に難しくなっています。

不動産会社や投資家ではない、私たち一般的なサラリーマンにとっては、身の丈に合った選択が何より大切です。

【結論】私が50代でも賃貸を選ぶ理由とは

私は、50代になった今でも「賃貸でよかった」と思っています。
理由はシンプルで、「経済的にも精神的にも、自分にとって無理のない暮らし方だから」です。

もちろん、将来的に賃貸に課題が出る可能性もあります。
しかし、時代は常に変化しています。社会もまた、高齢者向けの住まいを受け入れるように変わっていくはずです。

だから私は、自分の人生にとって最もバランスの取れた選択肢として、賃貸を“あえて”選んでいます

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