投資

子どもが巣立った後の家計再設計|50代から始める“夫婦2人暮らし”の新バランス

巣立ちのタイミングが人生の節目になる

子どもが高校3年・中学2年という我が家の状況を振り返ると、「専門学校・大学進学」「社会人デビュー」という言葉がすでに見えてきています。子ども2人分の教育費がある間、家計は子育て中心で走ってきました。そしていつか来る「巣立ち=子どもが家を出て独立する」タイミングは、親である私たち夫婦にとって、家計の再設計を迫られる節目だと感じます。

今まで「子どものためのお金」「教育費」「仕送り」などに注いできたリソース。子どもが巣立った後、その“お金の使いみち”と“時間の使いみち”が変わります。これを「人生後半戦の家計設計」として、しっかりと向き合うことが、いわば「逃げ切り戦略」の重要な一歩です。

ステップ1 家計の現状を改めて「見える化」する

まず私がやったのは、家計の「見える化」です。具体的には妻とも話し合い、現状の収入・支出を表に落としました。ここでポイントは「子どもが巣立った後どれだけ支出が減るか」「夫婦2人になったとき、どれだけ収入が変わるか」を想定しておくことです。
例えば:教育費関連支出が月○万円→ゼロに近くなる、子ども部屋の光熱費・食費も減る、というような仮定です。実際、専門サイトでも「子どもが独立したら、世帯人数が減るので生活費の再設定が必要」だと指摘されています。 ファイナンシャルプラン、資産運用講座ならマネーセンスカレッジ

この見える化を行うと、「意外と余裕が出るかも」「逆に想定していたより減らないかも」という実感が得られ、次のステップへ進みやすくなります。

ステップ2 固定費を見直して“夫婦2人暮らし”仕様に変える

家計再設計で最も効果が出やすいのは「固定費の見直し」です。子どもが巣立つと、収入は大きく上がるわけではない(むしろ定年・再雇用の可能性も)一方で、支出面で“構造的な変化”が期待できます。例えば:

私自身も、子ども2人の教育費がピークを過ぎた時点で、「保険を夫婦2人で必要な形に整え直そう」と妻と話し合い、保障の重複部分を減らしました。賃貸住まいなので住居ローンはありませんが、それでも固定費の削減が“貯め直し”を加速させるカギになります。

ステップ3 余剰資金を「貯蓄・投資」に回す習慣を作る

教育費・子育て費用から解放される分のお金を、ただ“使ってしまう”ことが落とし穴です。実際、「子どもに使っていたお金はそのまま貯蓄に回すべき」という指摘もあります。 東証マネ部!

私のケースでは、子ども2人分の塾・習い事・仕送りがなくなる月に「まず◯万円を積み立てる」ルールを作りました。具体例として、毎月3万円を“老後用投資”に回し、残りを旅行や趣味ではなく「更なる資産形成」に振り分ける予定です。

この段階で大切なのは、

  • 新たな使途を決めず、まずは“積み立てる習慣”を固定化する

  • 運用を考えるなら、余裕資金でリスク許容度を考えたインデックス投資などを選ぶ(私自身は長期・分散・低コストのスタンス)

  • 預貯金だけに頼るのではなく、インフレ・金利低迷を踏まえて運用も検討する。この記事でも「50代からでも運用を考えるべき」とあります。All About(オールアバウト)

ステップ4 ライフプランを「リバランス」する

子どもが巣立った後、人生後半戦として考えるべき項目が大きく変わります。具体的には以下のようなテーマです。

  • 年金受給開始までの貯め・運用・取り崩しの設計

  • 夫婦2人暮らしでの住まい・健康・介護の備え

  • 趣味・旅行・セカンドキャリアなど、「使うお金」の見込み

  • 支出が減った“余裕”をどう位置づけるか(生活水準を上げるのか、貯蓄に回すのか)

  • 遺族・相続・子どもへの仕送りや助けが必要な時の想定

例えば、「老後資金はいくら必要か?」という問いの答えとして、多くの50代世代が“貯めたつもりでも不足”を感じるという記事もあります。All About(オールアバウト)

私自身、50代に入ってから「65歳まであと○年。年金見込み額はいくらか」というシミュレーションを妻と一緒に初めてやりました。結果、「65歳から年金を受けるとして、収入が減る可能性もあるから、今から年間○万円を補填する必要がある」という数字が出てきました。これが“現実感”を伴うことで、家計の行動が変わります。

ステップ5 気持ちと時間のデザインを意識する

お金の話だけでなく、「子どもがいなくなった後の時間」「夫婦2人での暮らし方」「自己投資・健康投資・趣味・地域活動」も重要なテーマです。
子育て期は“子ども中心”だった時間を、これからは“自分たち中心”に少しずつシフトさせていく。これも家計再設計の一部です。

具体的には、

  • 子ども部屋をどう使うか(書斎に/趣味スペースに/物置に…)

  • 夫婦での長期旅行や趣味予算を設けるか、それとも抑えて貯蓄優先か

  • 健康維持のための支出(ジム・検診・食事)を家計に組み込む

  • 定年後の「働く時間(セカンドキャリア)」も検討:収入だけでなく、社会参加・生きがいという観点

私も、子ども達が社会人になった後に“夫婦2人でできること”を少しずつ話し合っています。例えば、年一回の旅行を“資産取り崩し”ではなく“余力の範囲”で楽しむこと、健康維持のためのジム通いや温泉旅行を予算に入れることなど。これは「家計だけでなく人生設計」そのものであり、節約だけを考えるのではなく「豊かな夫婦暮らし」に向けた設計です。

まとめ

子どもが巣立った後というのは、ただ“支出が減る”だけの話ではありません。むしろ、「家計構造が変わる」「人生後半戦に備える」という意味では大きなチャンスでもあり、また油断すると落とし穴にもなり得ます。
私自身、50代という年齢・賃貸暮らし・役職なしという立場だからこそ、「住宅ローンなし」「長期・分散・低コストの投資方針」という自分なりのスタンスを持っています。

この機会に、以下の5ステップを実践してみてください。

  1. 家計の現状を可視化

  2. 固定費を夫婦2人仕様に見直し

  3. 教育費から浮いたお金を貯蓄・投資にまわす

  4. ライフプランをリバランスして「夫婦2人暮らし+老後」を設計

  5. お金だけでなく、時間・生きがい・健康という “これからの暮らし方” を意識する

読者の皆さんも、子どもが巣立つタイミングを「資産形成・家計改善・人生デザイン」の起点にして、安心で充実した「夫婦2人の人生」へと舵を切ってみてはいかがでしょうか。

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