はじめに
50代のサラリーマンとして働くなかで、私は「このまま定年まで平社員のままかもしれない」という現実に直面しています。
若い頃は「いつかは課長、部長になれる」と漠然と考えていましたが、人事評価の壁は厚く、結局は役職に就くことなく50代を迎えました。
ただ、この現実を受け入れるのに時間はかかりましたが、今では「役職なし=失敗」とは思っていません。少し思ってますが・・・。
むしろ役職に就けなかったからこそ見えてきたこと、戦略を立てられたこともあります。
本記事では、平社員のまま定年を迎える覚悟と戦略について、私自身の体験や考えを踏まえてお話しします。
出世できなかった現実を受け入れる
まず避けて通れないのが、「なぜ自分は役職に就けなかったのか」という問いです。
もちろん努力不足もあったと思います。ただ、会社の規模や人事の方針、運やタイミングといった自分ではどうにもならない要素も大きかったと感じています。
私の勤め先でも昇進枠は限られており、同期や後輩が役職に就いていく姿を横目に「自分は評価されていないのではないか」と悩んだ時期もありました。
しかし50代に差しかかる頃、コロナ禍で強制的に働き方が変わり、飲み会や無駄な会議が減ったときに気づいたのです。
出世をしてもしなくても、結局は「自分の人生」をどう過ごすかが重要だ。
役職を得られなかった悔しさは残りますが、それを引きずるより「平社員としてどう生きるか」を考えた方が、はるかに前向きでした。
平社員として働き続けるメリットとデメリット
「役職がない=不利」というイメージがありますが、実際にはメリットも存在します。
デメリット
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給与・賞与・退職金で差が出る
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社内での発言権は弱くなる
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モチベーション維持が難しい
特に給与面では、課長職と比べて年収で100万円以上差がつくこともあります。長期的に見れば退職金にも影響します。
メリット
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管理職特有の重い責任やストレスがない
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サービス残業や休日出勤の負担が少ない
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自分の時間を確保しやすい
私は実際に「役職に就けなくて良かった」と思う瞬間もあります。
同年代の管理職は、部下の評価や人事異動の板挟みに疲れている様子をよく見かけます。私にはそのストレスがなく、定時後は比較的自由に過ごせています。残業も少々ありますが。
平社員でも逃げ切るための家計戦略
役職がなくても、家計と資産形成を整えれば「逃げ切り」は十分可能だと考えています。
1. 教育費をやりくりしながら資産形成
わが家は賃貸暮らしで住宅ローンはありません。その一方で、高校生と中学生の子どもの教育費が家計の大きな負担になっています。
この数年は毎月赤字になる月もありますが、投資の積立だけは死守しています。
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新NISA積立:月13,000円(オルカン1万円+S&P500 3,000円)
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iDeCo:月12,000円
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ボーナス時:できる範囲で追加投資
教育費がピークを越えれば、この積立額を再び増やす予定です。
2. 浮いたお金を投資へ
飲み会をやめたことも大きな転機でした。年間10万円ほどの支出が浮き、それをそのまま新NISAに回すようにしました。
「飲み会1回=投資信託1口分」と考えると、気持ちの切り替えにもつながります。
3. 老後資金のシミュレーション
野村総研の定義では、私の総資産7,000万円台は「準富裕層」に分類されます。
これを元に「定年後に年200〜300万円を取り崩しても、老後30年は逃げ切れる」という試算をしています。
役職がなくても資産があれば精神的に安心できるのです。
覚悟を持つということ
出世を諦めることは、最初は挫折のように感じます。
しかし、その現実を受け入れたときに「自分の人生をどう生きるか」という視点が持てました。
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会社での肩書きよりも、家族との時間を優先する
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無駄な出費を抑え、投資で将来の安心を作る
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定年まで「平社員」であっても、自分の生活は自分で守る
これは「覚悟」と呼べるものだと思います。役職に就けなかった悔しさを抱えながらも、別の形で人生を豊かにできると気づきました。
まとめ:平社員でも戦略があれば逃げ切れる
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役職がなくても、資産形成と家計管理で老後は十分に乗り切れる
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管理職にならないことで得られる自由もある
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コロナ禍を経て、無駄な飲み会や会議に縛られない生き方が可能になった
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「覚悟と戦略」を持てば、平社員のまま定年を迎えても不安は小さくできる
私にとって「平社員のまま定年を迎えること」は、もう不安ではありません。
むしろ自由な時間と心の余裕を得ながら、準富裕層として老後に備えられるという選択肢を持てたことが大きいと感じています。
同じように「役職に就けなかった」と悩む方も、家計と資産を整えることで未来は十分切り開けると思います。
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