はじめに|仮想通貨が盛り上がる今、あえて投資しない理由を語る
2025年現在、ビットコイン(BTC)は再び注目を集めています。2024年には米国でビットコイン現物ETFが承認され、2025年には一時1BTC=900万円を超える場面もありました。米大手金融機関が保有を進め、資産クラスとしての地位が高まってきたと言われています。
しかし、それでも私は「仮想通貨には投資しない」というスタンスを貫いています。これは単なる食わず嫌いではなく、長期投資家としての合理的な判断です。
この記事では、ビットコインETF上場後の世界を踏まえた上で、それでも私が仮想通貨を避けている理由と、投資戦略における信念についてお伝えします。
ビットコインを取り巻く現状(2025年版)
まず、仮想通貨市場の現状を簡単に整理しておきます。
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2024年1月、米証券取引委員会(SEC)がビットコイン現物ETFを承認
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これにより、ブラックロックやフィデリティといった大手資産運用会社がETFを通じてBTCに資金を流入
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価格は過去最高水準を更新し、一時1BTC=900万円超に到達
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機関投資家の参入が進み、「金に代わるデジタル資産」としての見方も強まる
これだけの材料がそろえば、「もう仮想通貨に投資しないのは時代遅れでは?」と思われるかもしれません。ですが、私は次のような理由から、あえて投資対象から外しています。
私がビットコインに投資しない理由(3つの核心)
1. 投資ではなく“投機”の色が強すぎる
仮想通貨の価格変動は、依然として非常に激しいものです。1ヶ月で30〜50%の上下動が起こることも珍しくありません。
これは長期投資の前提である「安定的な価値成長」とは真逆です。インデックスファンドや高配当株のように、企業の成長や実績に裏付けられた価値とは異なり、ビットコインは値動きそのものが目的化している投機市場だと感じています。
一部では「分散投資としてビットコインを5%組み入れるべき」といった論調もありますが、私にとってはそれすら不必要です。価格が乱高下する資産をわざわざ持つことで、ポートフォリオ全体の不安定さが増すリスクを感じます。
2. “実態のない資産”に資金を置きたくない
ビットコインには配当もなければ、キャッシュフローもありません。価値の裏付けは「希少性」や「仕組み」にありますが、最終的には“誰かがもっと高く買ってくれるか”に依存しているのが実情です。
この仕組みは、株式や債券とは大きく異なります。企業には利益があり、それを配当や内部留保として還元する明確な経済的価値がありますが、ビットコインにはそれがありません。
投資信託で資産形成してきた私にとって、「実態に基づいた価値」がない資産に長期的なお金を預けるのは合理的ではないと判断しています。
3. 長期投資家にとっては、ブレやすいリスク要因になりうる
2020年代前半に起こった「仮想通貨バブル崩壊」や「大手取引所の破綻」、また税制の不透明さなどを経験してきた方なら分かると思いますが、仮想通貨の世界は規制・政策・ハッキングなどの外部リスクが大きすぎます。
長期投資家にとって最も大事なのは「淡々と続けること」ですが、仮想通貨を一部でも保有すると、日々の値動きやニュースに心が揺れてしまう可能性があります。
自分の投資軸を守り抜くためにも、「そもそも触れない」というのが私の選択です。
ETF承認後でも変わらないスタンス
ビットコイン現物ETFの登場で「仮想通貨もついに王道資産の仲間入り」との声もあります。しかし、それでも私は以下のように考えています。
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ETFにしたところで価格の乱高下は続いている
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現物ではなくETFになっただけで、リスク特性は根本的に変わっていない
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長期投資家のメンタル安定にはつながらない
ETFで購入できるようになったからといって、「安心して保有できる資産」になったとは到底思えません。むしろ、「ETFだから大丈夫」と勘違いして飛びついてしまうリスクの方が怖いと感じています。
投資において最も大切なのは「自分の軸を持つこと」
私がここまで仮想通貨を否定する理由は、単に損をしたくないという話ではなく、自分の投資スタイルと合わないからです。
私は「堅実な分散投資を、時間を味方につけて積み上げていく」という方針でこれまで資産を築いてきました。仮想通貨のようにボラティリティが高く、今後どう転ぶか分からない資産にわざわざ手を出す必要はないのです。
まとめ|仮想通貨を否定するのではなく、“選ばない”という判断をする
仮想通貨は好き嫌いが分かれるテーマです。私はあくまで、「自分の資産形成方針には合わない」という理由で避けています。
逆に言えば、「自分の中に明確な理由があれば、投資する必要もない」のです。
人に勧められたから、周囲が儲けたからといって投資対象を選ぶのではなく、「自分が納得できる資産クラス」に淡々と投資し続けること。これこそが、長期的な成功につながる道だと私は信じています。
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