はじめに|3%還元は今や幻?2025年の視点から振り返る
クレジットカードの還元率といえば、1%あれば「高還元」と言われるのが常識。しかし2020年末、突如として現れた“神カード”――それが「Visa LINE Payカード」でした。なんと、デフォルトで3%の還元。
2025年の今、そのような還元率を持つカードはほぼ存在していません。一体なぜ、あのカードは“神”とまで言われたのか?この記事では、当時の状況や筆者自身の体験をもとに振り返り、今後のクレカ活用にもつながる教訓を探ります。
当時の状況|Visa LINE Payカードが“神カード”だった理由
Visa LINE Payカードが登場したのは2020年。登場当初から、カード利用額のすべてに対して【3%のLINEポイント還元】が適用されるという、まさに異次元のサービスでした。
しかもポイント還元には上限なし。公共料金や税金の支払いにも適用され、支出が多い家庭ほど恩恵を受けられる設計でした。
さらにKyashなどのプリペイドカードと組み合わせれば、ポイントの“二重取り”も可能だったため、キャッシュレス決済マニアの間で瞬く間に話題となったのです。
実体験|3週間で700ポイント以上!驚異の貯まり方
筆者がVisa LINE Payカードを使い始めたのは2020年5月。その月の9日から30日までの約3週間の利用で、獲得したLINEポイントはなんと717ポイント。
LINEポイントは1ポイント=1円相当で使えるため、実質717円分が戻ってきた計算です。
LINEでは「LINEポイントクラブ」というマイランク制度があり、過去6か月の獲得ポイントに応じて「レギュラー」「シルバー」「ゴールド」「プラチナ」の4ランクに分類されます。
筆者はLINEポイントを使い始めたばかりだったにもかかわらず、わずか3週間で【ゴールドランク】に昇格。このスピード感はまさに3%還元の威力を物語っています。
LINEポイントの活用と制約
当時のLINEポイントは、LINE Payによるコード決済「チャージ&ペイ」にも活用可能で、ランクに応じて【0.5~2%】の追加還元が受けられました。ゴールドランクであれば2%、さらに毎月6枚のクーポンも配布。
ただし、Visa LINE Payカードで普通にクレジット決済するだけで3%還元されるため、わざわざコード決済する理由が希薄に。実際、多くのユーザーが「クレカ払い一択」という使い方に落ち着いていました。
プラチナランク到達のハードル
3%還元という破格の条件がありながらも、LINEのマイランク制度で最高位「プラチナ」に到達するには、【過去6ヶ月で5,000ポイント獲得】という壁がありました。
仮に毎月800ポイント貯めたとしても6ヶ月で4,800ポイント。筆者のような生活スタイルでは届かず、やや非現実的な印象を受けました。すべての支払いをVisa LINE Payカードに集中させても、プラチナには届かない人も多かったと思います。
2025年の視点|現在のクレジットカード還元率との比較
2025年の現在、還元率3%のクレジットカードは存在しません。主なカードは以下の通り:
- 楽天カード:1%(通常)
- 三井住友カードNL:0.5〜1%(一部店舗で最大5%)
- イオンカードセレクト:0.5〜1%+優待特典
- LINEクレカ(P+):最大2%(Visaタッチ限定、要条件)
このように、現在は【“条件付き高還元”】が主流。あの頃のように「何に使っても無条件で3%還元」は、もはや夢のような話です。
Visa LINE Payカードは今どうなっている?
Visa LINE Payカードの3%還元は【2021年4月30日】をもって終了。その後は1%に引き下げられ、Kyashとの連携も改悪され、かつての輝きは失われてしまいました。
2025年現在では、他のカードと比べて大きな優位性はなく、LINE経済圏を日常的に活用している人以外には、積極的に選ぶ理由は少ないと言えるでしょう。
高還元キャンペーンは見逃すな
このVisa LINE Payカードの歴史が教えてくれるのは、「高還元の時代は長く続かない」ということ。特に“期間限定キャンペーン”は必ず終了します。
現在のクレジットカードも、新規入会キャンペーンや期間限定の高還元を実施している場合があるので、「今、条件を満たせるか?」を常に意識することが大切です。
まとめ|過去の神カードから学ぶ、今後の選び方
- Visa LINE Payカードの3%還元は2020〜2021年のごく限られた期間の話。
- 筆者自身の体験からも、数週間で700ポイント超という高効率だった。
- ただし、制度はすぐに終了・改悪されるリスクがある。
- 2025年現在は、無条件高還元カードはほぼ存在せず、“条件付き”が基本。
- 常に最新の情報をチェックし、高還元キャンペーンを見逃さないことが重要。
カード選びに正解はありませんが、「あのとき作っておけばよかった…」と後悔しないために、アンテナを高く張っておきましょう。
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