「節約しよう」と思うと、つい食費や日用品の安い店探しから始めがちです。もちろんそれも大事です。
ただ、家計に効く順番で言えば、やはり先に固定費です。特に住居費と自動車費は、金額の桁が違います。

そして車は、乗っても乗らなくてもお金が出ていく代表格。
税金、駐車場、保険、車検、メンテナンス……。ここを見直すだけで、家計の「毎月の体力」がかなり戻ります。

今回は、古い税額表のままになりやすい「自動車税」の注意点も含めて、2026年時点の実務に合わせて整理します。
「車がないと本当に困るのか?」を一度だけ真面目に点検したい人向けの記事です。

固定費見直しが先な理由。家計の自由度が上がる

固定費の怖さは、毎月ほぼ自動で引き落とされることです。
変動費は頑張った月に下がりますが、固定費は見直さない限り下がりません。

総務省の家計調査(2025年平均)では、二人以上世帯の消費支出は月31万761円。用途分類の「交通・通信」は月4万2,945円でした。車を持つ家庭では、この中で自動車関連費の比重が大きくなりやすいです。
つまり、ここを最適化できるかどうかで、年間の余力が大きく変わります。

私自身、節約でいちばん効いたのは「頑張る節約」より「仕組みの見直し」でした。
車を持ち続けるなら、せめて維持費の総額を毎年点検する。手放せるなら、生活の満足度を落とさず固定費を削る。これが王道です。

自動車税の情報は更新必須。旧税率と新税率が混在する

ここは誤解が多いので、先に結論です。
あなたが提示した税額表(1L以下29,500円〜)は「2019年9月30日以前に新規登録した車」の区分として今も使われます。一方、2019年10月1日以降に新規登録した車は税額が引き下げられた別テーブルです。

2019年10月1日以降の新規登録車(自家用乗用車)の主な税額

  • 1.0L以下:25,000円

  • 1.0L超〜1.5L以下:30,500円

  • 1.5L超〜2.0L以下:36,000円

  • 2.0L超〜2.5L以下:43,500円

  • 2.5L超〜3.0L以下:50,000円

  • 3.0L超〜3.5L以下:57,000円

  • 3.5L超〜4.0L以下:65,500円

  • 4.0L超〜4.5L以下:75,500円

  • 4.5L超〜6.0L以下:87,000円

  • 6.0L超:110,000円

13年超の重課は「概ね15%増」が目安

ガソリン車・LPG車の乗用車は、初回新規登録から13年超で概ね15%重課。
ディーゼル車は11年超で重課です。
2026年時点で13年超に入る車は、実務上ほとんどが2019年改正前の登録車なので、重課税額が旧税率ベースで語られるケースが多い点は押さえておくと混乱しません。

グリーン化特例(軽課)の注意点

「75%軽減」などの軽課は、対象車・適用年度が決まっており、原則として“初回新規登録の翌年度分のみ”です。
ずっと軽減されるわけではありません。翌々年度から通常税額に戻る前提で家計を組むのが安全です。

マイカーは年間いくら固定費がかかる?ざっくり試算する

ここでは、都市近郊で普通車を持つケースをかなり控えめに置いてみます。

  • 自動車税(種別割):30,500円(1.0L超〜1.5L以下の例)

  • 任意保険:年60,000円

  • 駐車場:月10,000円(年120,000円)

  • 車検・法定費用・整備の年平均:年60,000〜100,000円

  • タイヤ・オイル等の消耗品:年30,000〜50,000円

これだけで年間30万〜36万円前後。
ここに燃料代・高速代・洗車・突発修理が乗ると、年間40万円超は珍しくありません。
燃料単価は週次で変動し、政府の公開資料でも推移が示されているため、「なんとなく」ではなく月ごとの使用量で管理するのが有効です。

「車の維持費はバカにならない」は、感覚ではなく数字で確認できます。

手放すか迷う人へ。3つの現実的な選択肢

1. 完全に手放す(公共交通+カーシェア)

都市部・駅近なら最有力。
毎月の固定費を大きく削れます。使うときだけ費用が発生する形に変わるので、支出のコントロールが簡単です。

2. 1台→0.5台運用(原付・自転車+必要時だけレンタカー)

「ちょっとした地方」に住んでいるなら、このハイブリッドが実用的。
日常の足は原付や電動自転車、遠出や悪天候時だけ車を借りる。
固定費を落としながら、移動の不便を最小化できます。

3. 持ち続けるが、コスト構造だけ最適化

地方で車が生活インフラの場合は、無理に手放さない。
その代わり、以下を毎年見直すだけで改善します。

  • 任意保険の補償重複

  • 駐車場単価

  • 車検先の固定化

  • 乗り換え時の排気量・車格

  • 走行距離に合った契約内容

「手放すか、維持するか」の二択ではなく、最適化という第三の道を持っておくのが大事です。

カーシェアは「非常時の保険」としても有効

カーシェアは都市部の話、と思われがちですが、供給はかなり増えています。
交通エコロジー・モビリティ財団の2025年3月調査では、全国のカーシェアはデポジット数31,235か所、車両84,887台、会員560万人規模。
最大手のタイムズカーだけでも、2025年10月末時点で会員約361万人・拠点約2.6万か所・車両約8.0万台と公表されています。

「必要な時に借りられないのでは?」という不安は、エリア次第では以前より小さくなっています。
まずは自宅と職場の周辺ステーション数を確認し、土日の予約取りやすさを1か月試すのがおすすめです。

実行前チェックリスト:30分でできる家計点検

最後に、実際に行動へ落とすためのチェックリストを置いておきます。
この順番で確認すると、感情論になりにくく、判断ミスが減ります。

  1. 直近3か月の「車関連支出」を全部書き出す
    (税金、保険、駐車場、ガソリン、洗車、高速、整備、罰金まで)

  2. 年間総額を出す(臨時費用も12で割らずに年額で一度見る)

  3. 代替手段の月額を出す
    (電車・バス定期、タクシー、カーシェア、レンタカー)

  4. 「月2回の遠出」「雨の日通勤」など実生活シナリオで比較する

  5. 3か月だけ試験運用する(いきなり売却しない)

ポイントは、いきなり正解を当てに行かないことです。
まず試して、困る場面と不要だったコストを可視化する。
そのうえで最終判断すれば、後悔はかなり減らせます。

まとめ:節約の勝ち筋は、固定費を先に切ること

節約は、我慢比べではなく設計です。
そして設計の中心は固定費です。

  • 自動車税は「旧税率」と「新税率」が混在するので、登録時期で確認する

  • 13年超重課、グリーン化特例の“期間”を誤解しない

  • 車は「保有コスト総額」で判断する

  • 手放せない地域は、最適化で守る

  • 手放せる地域は、カーシェア併用で固定費を変動費化する

月1万円の固定費削減でも、年12万円。10年で120万円。
この差は、将来の安心や投資余力にそのまま効きます。

「みんな持っているから」で車を持つ時代は終わりです。
これからは、「自分の生活に本当に必要か」で選ぶ時代。
固定費の見直しは、その第一歩になります。

そしてこのテーマは、家計改善だけでなく「投資できる家計」を作る土台にもなります。
固定費を下げて毎月の余力を作れれば、暴落時にも積立を止めにくくなり、長期投資の継続率そのものが上がります。

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