50代平社員は“いつ切られてもおかしくない”──それでも働き続ける覚悟
50代になっても役職がなく、平社員のまま働き続けている。
かつての私なら、それを「負け組」だと感じていたと思います。
でも今は違います。
むしろ、会社の現実を直視したうえで生き抜く覚悟を持っている人こそ、本当のサバイバーだと感じます。
現実問題として、私たち50代平社員は、いつリストラされてもおかしくありません。
これは能力の問題ではなく、“コスト”の問題です。
会社が人件費を削るとき、真っ先に対象になるのは「役職なしで給料が高い層」。※私はそれほど高くないですが
つまり、まさに私たちの世代です。
だからこそ私は、“残ること”よりも“切られても生きていけること”を意識して働くようになりました。
出世競争を降りても、「現実」を受け入れる強さを持つ
50代になると、出世競争から降りた人も多いでしょう。
私もその一人です。
若手時代は頑張れば報われると思っていましたが、40代半ばで現実を悟りました。
上のポストは限られ、評価は努力だけでは覆らない。
ただし、出世を諦める=無力ではない。
むしろ、現実を受け入れた人間のほうが、精神的に強くなれる。
「自分は脇役でいい。その代わり、誰よりも長く舞台に立ち続ける」
この覚悟を持つことが、50代の働き方には必要だと思います。
私はもう、“生き残る”より“切られても困らない”ほうを選びました。
会社が自分を守ってくれない以上、自分の生活は自分で守るしかありません。
“リストラされても生きていける人”になる準備
もし明日突然「会社を辞めてほしい」と言われたらどうするか。
そう問われたとき、即答できる準備があるかどうかが分かれ道です。
私が考える備えは、次の3つです。
① 家計をスリム化して身軽になる
家賃や通信費、保険などの固定費を見直し、“生活に必要な最低ライン”を把握しておく。
私は賃貸暮らしで住宅ローンがない分、柔軟に動けることが強みです。
生活費を月20万円台で維持できれば、仮に収入が途絶えても半年は耐えられる。
② 小さくても「自分の収入源」を持つ
副業など、わずかでも構いません。
「会社以外からお金が入る経験」は、精神的な支えになります。
会社がなくても自分の力で何かを生み出せる。
それが“リストラ恐怖”を和らげる最高の薬です。
③ 人とのつながりを維持する
社内だけでなく、社外にも小さな人脈を持つこと。
趣味やオンラインコミュニティ、地域活動でもいい。
「自分を知っている人」がいるだけで、いざというときの選択肢が広がります。
スキルよりも、“信頼される人”が最後まで残る
会社で長く働いてきて感じるのは、結局最後に残るのは「スキルのある人」ではなく「信頼される人」だということです。
特別な才能がなくても、誠実に仕事をする人は、最後まで職場に必要とされる。
私も上司や同僚との関係で学びました。
頼まれた仕事は断らない、愚痴を言わない、約束を守る。
たったそれだけの積み重ねが、職場での“信頼残高”を築いてくれました。
会社にしがみつくのではなく、「あの人がいると助かる」と思われる存在でいること。
それが、50代平社員にとって最も現実的な防衛策です。
“次の10年”を見据えて、もう一つの軸を育てる
定年まであと10年を切る今、働き方を変えています。
会社の評価軸ではなく、自分の生き方軸で仕事を選ぶようにしました。
私の目標は、“セカンドキャリアの準備”を「並行して進める」こと。
資格を取ることよりも、自分の経験を「言語化」し、他人に伝える力を磨いています。
これは、どんな仕事にも応用できる“再現性のあるスキル”です。
ブログやSNSを通じて自分の考えを発信しているのもその一環です。
最初は何も反応がなくても、やがて共感してくれる人が現れる。
このように、会社の外に「自分の居場所」を作ることが、最大の保険になります。
「会社に頼らない覚悟」が、結局は仕事を強くする
皮肉なことに、「いつ切られてもいい」と思えるようになってから、私は以前より仕事に前向きになりました。
会社の評価や上司の機嫌に左右されなくなると、仕事のストレスが減る。
“必要とされるために働く”のではなく、“自分が納得できるように働く”ようになるのです。
その結果、周囲からも「落ち着いた」「余裕がある」と言われるようになりました。
これは、リストラの恐怖を乗り越えたというより、恐怖を前提に生きる覚悟ができたからだと思います。
50代平社員の現実は厳しい。
でも、悲観する必要はありません。
“会社がいつでも切れる存在”だからこそ、自分の価値を自分で育てるチャンスがある。
まとめ:切られても困らない自分をつくる
50代で役職がなくても、胸を張って働ける方法はあります。
それは「生き残る」ことではなく、「切られても生きていける準備」をすること。
会社に依存せず、信頼を積み重ね、外の世界ともつながり続ける。
人生100年時代と言われる中、定年はゴールではなく通過点。
むしろ“第二のスタートライン”に向けて備える時期です。
出世しなくても、称賛されなくても、
「明日会社を辞めても、人生は続く」と思えること。
その覚悟こそ、50代平社員にとっての最大の強さなのだと感じています。
にほんブログ村に参加してます。クリックして頂くと有り難いです。

