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【2025年版】投資において本当に重要なこととは?──分散投資と長期保有の真価を再確認

2021年に比べ、2025年現在の投資環境はさらにボラティリティが増しています。新NISA制度の本格運用、世界経済の不透明感、AIや半導体関連銘柄の台頭、円安の長期化…。個人投資家にとって、判断材料が多すぎる時代です。

そんな今だからこそ、投資の基本である「分散投資」と「長期保有」の価値が改めて注目されています。この記事では、この2つの基本原則について、改めて丁寧に深掘りしてみたいと思います。

分散投資は「凡人にとっての最強戦略」

投資の世界には「集中投資こそリターンの源泉だ」という考え方があります。
たしかに、AppleやAmazonに20年前から全資産を集中投資していれば、莫大な資産を築けたかもしれません。しかし、それを「事前に」できた人がどれほどいるでしょうか?

大多数の投資家は、未来の成長株を見極めることなどできません。選んだつもりでも、結果的に逆張りだったということは珍しくありません。
その意味で、分散投資は「凡人でも成果を出しうる合理的な戦略」だと言えるのです。

分散投資がリスクを抑える理由

分散投資とは、株式・債券・REITなどの資産クラスを複数に分けるだけでなく、地域(日本・米国・先進国・新興国)や業種(テクノロジー・金融・医薬など)でも分散させることを意味します。

リスク資産における最大の課題は、「想定外の下落リスク」です。
しかし分散投資をしておけば、一部が不調でも他が補完してくれる可能性があります。これはインデックスファンドのような商品に投資することで自然に実現できます。

リスクとリターンの適正バランスを考える

投資は「リスクを取らなければリターンは得られない」が原則です。
ただし、同じリターンを得るにしても、「どれだけのリスクを取ったか」によって投資の効率性が変わります。

広く分散されたポートフォリオは、リスクを下げつつ、効率よくリターンを得る可能性を高めてくれる。これが分散投資の最大のメリットです。

長期保有は「時間を味方につける」唯一の方法

次に重要なのが「長期保有」です。
ここで言う「長期」とは、5年、10年、20年というスパンで資産を保有することを意味します。

売買コストと税金がパフォーマンスを削る

頻繁な売買は、税金(約20%)と売買手数料の負担が積み重なり、資産の成長を阻害します。
アクティブファンドがインデックスファンドに平均で劣後しているのも、この取引コストと税金負担が要因のひとつです。

その点、長期保有であれば、これらのコストを最小限に抑えることができます。

複利効果を最大限に活かせる

長期投資の最大の魅力は、複利の力です。
アインシュタインが「人類最大の発明」と呼んだ複利は、時間をかけて資産を雪だるま式に増やす魔法のような仕組みです。

たとえば、年利5%で複利運用した場合、元本が2倍になるまでの年数は約14.4年(「72の法則」より)。
長期になればなるほど、この効果は指数関数的に大きくなっていきます。

▶︎ 関連記事:投資の基本は「分散投資」と「長期保有」〜凡人にこそ最強の投資法〜わかる

長期投資≠リスクが減る、ではない

よく「長期投資すればリスクが減る」と言われますが、これは誤解です。
実際には、長期になるほどリスク(振れ幅)は大きくなることもあります。

ただし、長期になればなるほど「期待リターン」がプラスに傾く可能性が高いため、投資家にとっては報われやすくなるという意味で使われることが多いのです。

したがって、長期投資とは「損をしにくくなる」わけではなく、「成功する確率が高まる」戦略と理解するのが正解です。

株式投資の歴史と、今後の展望

世界初の株式会社が誕生したのは16世紀。とはいえ、一般投資家が株を売買するようになったのは、ここ200年ほどの話です。
日本でネット証券が広まり、誰でも気軽に株が買えるようになったのは、つい25年ほど前のことです。

つまり、私たちはまだまだ「株式投資の黎明期」にいるとも言えます。
金融環境は今も変化し続けており、AIや暗号資産など新しい投資対象も増えています。今後、長期投資が今と同じように有効かどうかは、未来になってみないと分かりません。

まとめ|「当たり前を続けられるか」が資産形成の鍵

投資において大切なことは、「分散投資」と「長期保有」という基本を当たり前のように継続できるかどうかに尽きます。

  • 集中投資やタイミングを狙う投資は、リスクが高く、凡人には再現性が低い

  • 分散と長期で、リスクを抑えつつ時間を味方にすれば、堅実な資産形成が可能になる

  • 頻繁な売買は、コストと税金でリターンを削り取る

  • 複利の力は、長期でこそ真価を発揮する

2025年現在も、「地味だけど確かな戦略」は投資の王道です。
市場がどう変わっても、投資の基本原則は揺るぎません。今後もこの軸を大切に、資産形成を積み重ねていきたいものです。

 

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