雑記

金利上昇の時代、無借金でよかったと実感した50代の現実

金利上昇の時代、無借金でよかったと実感した瞬間

最近、ニュースを見ていると「金利上昇」という言葉を耳にする機会が増えました。
アメリカの利上げを受けて、日本でも長期金利が上がり、住宅ローン金利や企業の借入金利もじわじわ上昇しています。
そんな中で、私はふと「借金がなくてよかった」と強く感じる瞬間がありました。
それは、特別な出来事があったわけではありません。
ただ、50代になり、世の中の変化が“心の安定”に直結することを実感するようになったのです。

金利上昇のニュースが他人事ではなくなった

以前は、金利が上がるといっても、どこか遠い話のように聞いていました。
「アメリカの利上げ」「国債の利回り上昇」――そんな経済ニュースを見ても、自分の生活とは無縁だと思っていたのです。
しかし、最近は銀行の住宅ローン金利が上がり、企業の資金調達にも影響が出始めています。

もし私が住宅ローンを抱えたままだったら、このニュースに敏感になっていたでしょう。
毎月の返済額が数千円でも増えたら、気持ちの余裕は確実に減ります。
実際、金利が0.5%上がるだけで、3,000万円のローンなら年間約15万円の負担増。
これは、家計にとっては決して小さくありません。

「借金がない」というだけで、金利の動向に振り回されずに済む――。
それが、いまの時代においてどれだけ貴重なことかを改めて感じています。

住宅ローンを組まなかった理由

私はもともと賃貸暮らしで、マイホームを購入したことがありません。
周囲からは「賃貸はもったいない」と何度も言われてきました。
「定年までに家を持たないと不安じゃない?」とも。
たしかに、住宅ローンを組めば“資産”は残ります。
でも、ローンというのは同時に「未来の自由」を先に売る行為だと思うのです。

家を買っていれば、金利上昇のたびに不安を感じ、
転勤や老後の住み替えでも身動きが取りづらくなったでしょう。
賃貸であれば、状況に合わせて住まいを変えることができます。
ローンを抱えていたら味わえなかった“身軽さ”こそ、私にとっての最大の安心でした。

「無借金」がくれた心の余裕

50代になると、身体だけでなく心の疲れも溜まりやすくなります。
そんなとき、借金があるかないかは精神的に大きな差を生みます。
借金があると、常に「返済」という言葉が頭のどこかに残り続けます。
ボーナス月が近づけば、使い道の半分は返済。
突然の出費があれば、ローンと生活費の板挟み。

一方、無借金であれば、給料やボーナスはすべて「自分の意思」で使える。
その自由度が、思っている以上に心の安定につながります。
「支払いが減ること」はもちろんですが、何よりも“不安を感じる要素が減る”のです。
金利上昇のニュースを見て動揺しない――それだけで、生活のストレスは大きく変わります。

借金がなくても、家計は油断できない

ただ、借金がないからといって、安心しきってはいけません。
私のように賃貸で暮らしていても、毎月の固定費は確実にかかります。
家賃、光熱費、通信費、食費、そして親の介護費用
しかも、子どもの教育費もまだ続いている
どちらかが終わる前に、もう一方の負担が始まる――それが今の現実です。
50代というのは、お金が出ていく方向が二重に広がる時期であり、
支出が減るどころか、むしろ増えていく。
家計的にも精神的にも、いちばん踏ん張りどころの年代だと痛感しています。

金利上昇で“リスクが増えた人”と“増えなかった人”の差

最近、会社の同僚と雑談していると、住宅ローンの話題になることがあります。
「10年前に変動金利で組んだけど、そろそろ上がりそうで怖い」
「繰り上げ返済したいけど、子どもの教育費で余裕がない」
そんな声を聞くたびに、“借りていない”というだけでリスクを回避できた自分を実感します。

もちろん、家を買った人を否定するつもりはありません。
住宅購入には、それぞれの事情や価値観があります。
ただ、金利上昇局面に入った今、借金をしていないことの価値はこれまで以上に高まっています。
無借金であれば、金融政策の変化に怯える必要もない。
その安心感は、資産額以上に「生活の質」を高めてくれます。

“レバレッジの逆襲”を見て思うこと

ここ数年、SNSなどで「住宅ローンはレバレッジだ」「低金利のうちに借りた方が得」という考えが広がりました。
確かに、金利が低ければその理屈は成り立ちます。
しかし、時代が変われば、その“前提”も簡単に崩れます。

金利が上昇すれば、借りている人ほどリスクを抱える。
レバレッジは上手くいけば効率的ですが、裏を返せば“リスクを増幅させる仕組み”でもあります。
だから私は、ずっと「借金をしない」ことを貫いてきました。
儲けよりも、生き延びることを最優先に
その判断が、ようやく報われたように感じます。

“守り”が報われる時代へ

投資でも生活でも、長い間「攻めた人が勝つ」風潮がありました。
でも、2025年の今、少しずつ流れが変わり始めています。
物価上昇、金利上昇、円安――どれも家計にじわじわ効いてくる要因です。
そんな中で、「守り」を重視してきた人ほど、心に余裕を持てているように思います。

私もその一人です。
借金がないこと。
それは、派手さはないけれど、どんな環境でも平穏を保てる“心の資産”です。
これから先、どんな時代が来ても、「返済のない暮らし」を守ること。
それが、私にとっての最強のリスクヘッジです。

まとめ:借金がないという静かな幸福

金利が上がっても、ローン返済額に一喜一憂しない。
それだけで、日々のストレスは驚くほど減ります。
無借金の安心感とは、“儲け”ではなく“心の静けさ”を得ること。

若い頃は「借りてでも買うべき」と言われてきましたが、
50代になって思うのは、「借りない選択も立派な投資」だということです。
これからの時代、金利上昇という波に飲まれず、静かに、着実に生き延びる。
それこそが、無借金で暮らす者が味わえる最大の幸福だと実感しています。

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