2020年3月11日のニューヨークダウ平均株価が1,000ドル以上下げました。
2020年3月11日のニューヨークダウ平均株価が、またまた1,000ドル以上の下げになりました。前日の終値より1464.94ドル安い23,553.22ドルで取引を終えました。その前日は1,000ドル以上の上げで終わっているのに、本日は昨日の上げを上回る下げとなりました。連日、株式相場が乱高下していおり1,000ドル以上の上がり下がりが繰り返されています。しかし、基本的には下げる展開が多く株価はどんどんと下がっていってます。
日本株も大きく下落している
もちろんのことながら日本株も大きく下げており、世界的にも株安方向に大きく動いています。新型コロナウイルスの影響がどこまで続くのか、株価がどこまで下げるのか誰も分かりません。一過性のものとしても、被害の規模が大きくなりすぎており、経済がどこまで立て直されるか分からなに状況になってきました。このまま、景気後退に突入する可能性も大きくなっています。
この下落局面で底値を狙うのは愚の骨頂です。
個人投資家の中には底値を探りながら、底値買いを狙っている人もいます。確かに、過去のリーマンショックの時には大きく下げた時に大量買いをして、その後の反動で大きく利益を上げた人も多くいました。ここで運良く成功して大金を掴んだ人は、メディアやSNS、ブログなどで発信して自分の成功談や投資方法などを語ったりしています。
底値買いが出来る人は天才か強運の持ち主だけ
底値で買うことが出来れば誰もが大金持ちになれます。しかし、そんなことが出来る人はよっぽどの天才か強運に恵まれた人だけです。底値を狙って成功出来る人はごく一部の人間だけということを理解しないといけません。メディアなどに取り上げられている成功者の裏では消えていった人が多くいることを理解しないといけません。いわゆる生存者バイアスというものです。
生存者バイアスというのは、
・ある出来事に対して最後に生き残った一部のみを持って判断すること
をいいます。
ある成功の過程には、その裏で同じことをやって失敗した事例が多くあるのですが、そのことには触れずに成功だけの事例を見てしまいがちです。投資も同じことが言えます。投資で成功している人の投資方法を真似すれば、同じように上手くいくかと言えば、そうとは限りません。多くの人は失敗してしまうのです。
株価が大暴落している時に個人投資家はどうすれば良いのか。
現在のような株価が暴落している時も株式投資の考え方は同じです。当然のことですが将来の株価は誰も分からないのです。この当たり前のことに立ち戻って考える必要があります。
将来は誰も分からないと考えた場合、株価が右肩上がりで推移している時も、暴落している時も考え方を変える必要はないのです。愚直に分散投資を行い配当再投資が基本なのです。毎月でも毎年でもいいですが決めた額をコツコツと積立投資を繰り返せばいいのです。
極端な行動をせずに愚直に堅実な投資を心がけるべき
ここで、極端な行動に出る必要はありません。株価の下がりが大きく、どんどん下がるからといって狼狽売りを行ったり、一旦、売り抜けて下がりきったところで買い直そうなどと考えると多くの場合、失敗します。将来は誰もわからない、ということに立ち戻れば答えは見えてきます。
リスクの再確認を行う
この株価の暴落で株価が気になり売却などを考えている人は、逆に自分の取れるリスクについて考え直す必要があります。長期投資家なら、このような暴落でも動揺しないリスク管理をしておく必要があるのです。過度なリスクをとった運用をしていると、株価の暴落で自分の資産の減少比率が大きくなってしまいます。そうすると毎日の株価の動きが気になってしまい私生活にも支障が出てしまいます。
株価が堅調に推移している時にリスクを大きくしてしまっていることが多い
株価が堅調に推移している時に現金を多く保有していると、リスク資産に投じないと損をしてる感覚になってしまいます。現金で資産を保有していても資産は増えません。しかし、株価が上昇している時に株を購入していたら資産が増えて行くので、現金比率を下げてしまいがちです。なので、株価上昇局面では人はリスクを過度にとりがちなのです。
信用取引に手を出している人は要注意
極端な人になると自分の手持ち現金以上に投資をしたくなり、信用取引に手を出していたりする人もいます。しかし、これは明らかにリスクの取り過ぎです。信用取引というのは自分の手元現金以上の金額で投資できます。簡単に言うと借金をして投資するのです。自分の手元現金以上に投資が出来るので、株価の上がり下がりで多くの利益を上げることが可能なのです。しかし、これは逆にも転びます。自分の思惑と違う方向に株価が動いたら損失も大きく受けることになるのです。
今回の大暴落で信用取引をしている人の多くは退場を余儀なくされたと思います。信用取引はある種、ギャンブルに近いところがあるので、個人投資家は手を出さなことが賢明です。個人投資家は堅実な投資を心がけるのが成功の鍵です。