はじめに
株主優待は日本独自の文化ともいえる制度です。
配当金や値上がり益だけでなく、実際の生活に直結する“お得”を享受できるのが魅力。特に日常的に使える優待は、家計の支えにもなります。
私自身、50代・賃貸暮らしの平社員サラリーマンですが、資産7,000万円台を運用するなかで「優待銘柄は生活防衛の一部」として活用しています。
今回は、実際に保有している USMH(ユナイテッド・スーパーマーケットHD) や イオン を中心に、株主優待の“使いこなし術”を紹介します。
株主優待の基本とメリット
まず株主優待の基本を整理します。
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株主への還元制度:配当とは別に、企業の商品やサービスを贈る制度
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日本特有の文化:米国や欧州ではほとんど存在しない
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メリット
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実生活に直結する還元がある
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長期保有を促すインセンティブになる
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家族で楽しめる要素がある
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一方で、優待に頼りすぎると投資効率が下がるリスクもあるため、あくまで“家計に役立つ範囲”で取り入れるのがポイントです。
USMH(ユナイテッド・スーパーマーケットHD)の優待
私が夫婦2名義で保有しているのが USMH(3196) です。
「マルエツ」「カスミ」「マックスバリュ関東」などのスーパーを展開しており、株主優待は非常に実用的です。
優待内容
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100株以上の保有で、100円割引券×30枚(合計3,000円分)を年2回
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または、カタログ商品(お米やラーメンセットなど)に交換可能
私の使い方
わが家はスーパーでの買い物が多いため、迷わず 割引券を選択。
会計ごとに1,000円につき1枚使えるので、普段の食費の中で無理なく消化できます。
夫婦2名義分で年間6,000円分。
食費の一部を優待でまかなえるのは、教育費がかさむ50代家計にはありがたいです。
使いこなしのコツ
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日常の買い物に“自然に組み込む”
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有効期限を忘れないよう、財布に常備しておく
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優待のある店舗を生活圏に選ぶことで効果が最大化
イオン株の優待(オーナーズカード)
次に紹介したいのが イオン(8267) の株主優待です。
日常的にイオン系列を利用する家庭には、まさに生活密着型の優待といえます。
優待内容(オーナーズカード)
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半期ごとに 買い物金額の3〜7%をキャッシュバック
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イオンシネマ割引(映画鑑賞が大人1,000円に)
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専用ラウンジ利用(※一部廃止や制限あり)
私の体験
イオンは生活圏に店舗が多く、オーナーズカードは強力です。
特にキャッシュバックは、半年で1〜2万円戻ってくることもあります。
実際に2019年9月〜2020年2月の期間でキャッシュバックを受けましたが、そのときは 数千円単位の還元 があり、非常に得した感覚を覚えました。
使いこなしのコツ
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大きな買い物(家電やまとめ買い)はイオン系列で済ませる
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映画館利用と組み合わせるとさらにお得
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優待カードを家族全員で共有して使う
優待を「節約」と「投資」でどう位置づけるか
ここで一度整理しましょう。
株主優待はお得ではあるものの、それだけを目的に投資するのは危険です。
節約視点
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食費や日用品に使える優待は“生活防衛”として有効
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使い切れる優待だけを選ぶ
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割引券やキャッシュバックは家計簿に「収入」として記録すると効果が見える
投資視点
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株価や配当と優待を総合的に考える
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優待利回りだけで判断しない
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廃止リスクもある(近年は優待廃止が相次いでいる)
私はあくまで インデックス投資を軸にしつつ、優待は“サブの節約術” という位置づけです。
株主優待のデメリットと注意点
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廃止・改悪リスク:最近ではオリックスやJTなどが優待を廃止
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投資効率の低下:優待狙いで分散が効かなくなる可能性
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管理が面倒:複数銘柄を持つと有効期限や条件の把握が大変
実際、私も以前は優待銘柄を増やしすぎて管理が煩雑になり、結局は整理しました。
「生活で使える数銘柄に絞る」ことが、長続きのコツです。
私が考える“使いこなし術”のまとめ
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生活に密着した優待を選ぶ
→ USMHやイオンは日常使いに直結 -
2名義保有で効果倍増
→ 夫婦で持てば年間の割引額はかなりの金額に -
投資の軸はインデックス、優待は節約サポート
→ 優待依存は避け、資産形成は長期投資で
まとめ:優待は“楽しみながら家計を助けるツール”
株主優待は「投資効率だけ」で語れば不利になる場面もあります。
しかし、50代・教育費がかさむ世代にとって、食費や日用品の実質割引は大きな支えです。
私はこれまで、USMHやイオンの優待を活用して、年間1〜2万円ほど家計を助けてもらいました。
それは配当や含み益と同じくらい、精神的にもありがたいものでした。
大切なのは「優待を目的に投資する」のではなく、投資の延長線上にあるおまけとして楽しむこと。
これからも、優待は“生活防衛の武器”として上手に使いこなしていきたいと思います。
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