投資

年配の人が高利回りの投資に騙される理由。買ってはいけない投資商品がある。

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1989年から1990年前半は相当に金利が高かった。

今の日本の金利は歴史的にも相当低くなっています。日本銀行のマイナス金利政策もあり、お金を借りる人にとっては相当有利な条件で借りることができます。

しかし、過去には、今では考えられないほどの金利がついていた時代もあります。1989年から1990年前半ぐらいは金利が高く、定期預金で5%以上の金利がつく時代もあったのです。30年も前なので、今の若者にとっては想像がつかない時代だと思います。

年配の人は高金利時代を経験している。

しかし、今から定年を迎えたり、もう定年した人たちからすると、ちょうど30代から40代ぐらいの時に高金利時代を過ごしています。そのような人からしたら、今の金利は異常に見えてしまうものなのです。

今の時代だと3%でも高い金利と言えます。しかし、年配の人たちの感覚だと、それぐらいあって普通と考えてしまいます。なので、金融マンなどから投資話しを持ちかけられた時に、3%から5%ぐらいの利回りの話しに対して、リスクを正解に判断できない感覚になってしまうのです。今の時代だと、3%から5%の利回りの投資話しを受けたら、直感的に怪しいと自己防衛しないといけないのです。

現役を退いてしまったら安定的な収入が欲しくなります。

また、定年を迎えたら安定的な収入源は年金ぐらいになるかと思います。自ら稼ぎたいと思っても、現役時代と違い、多くの人は稼ぐ能力が低下してしまっています。

すると、年金以外で安定的な収入をどこからか得たいと心理的に思うようになるのです。

そこに退職金が入って、まとまったお金を手にしているので、高い利回りの運用話しに興味を持ってしまうのです。

毎月分配型の投資信託は安定収入にならない。

そのよう需要を狙った商品として毎月分配型の投資信託があります。毎月分配型と聞くと安定的に配当が手に入ると思い購入してしまう人が多いようです。

しかし、毎月分配型の投資信託は、金融庁から販売することに対して注意が出るくらい最悪な投資商品なのです。手数料がバカ高くて話しになりません。このような投資商品は冷静に計算して判断できれば検討に値しない投資商品だとすぐに分かります。

歳をとると考える力が衰える。

また、年配になると体力的な衰えもそうですが、考える力も弱ってきます。これは、人にもよると思いますが、若い時には警戒心もあり、細かな契約書の内容や計算に労を厭わなかったのが、年齢を重ねると、そういった体力も低下してしまうのです。その代わり、営業マンや企業名などの抽象的な信頼というものに頼ってしまうようになります。

銀行業は全般的に経営が苦しい。

今の銀行業は経営に苦しんでいます。特に地方銀行は相当に苦しい状況なのです。日本銀行のマイナス金利政策は、銀行業の収益に大きな打撃を与えました。また、ネット銀行が出てきて単純な銀行業務は不要です。逆に窓口業務を持っている既存の銀行は、コストが高く、今後、維持していくことが難しくなると思います。

今の時代、銀行が多すぎる。

そして、何より需要に対して銀行が多すぎます。メガバンクや地方銀行も合わせると相当の数です。メガバンクはバブル崩壊後に合併が相次ぎました。今後は地方銀行も合併や買収などがどんどん続くことが予想されます。現にSBIホールディングスは地方銀行に積極的に出資を行っています。

年配の人は銀行マンを信頼している。

かつての地方銀行は地元の優良な就職先でもありました。また、メガバンクも含め銀行員はエリート的なイメージです。これは、今の人より年配の人の方が強いのではないでしょうか。

しかし、実際は今の銀行は環境的に経営が苦しい状況なのです。企業に対してお金を貸して利息と取るといったメイン業務だけでは厳しくなっています。なので、最近、銀行の窓口に行った人なら分かると思いますが、手数料の高い金融商品をすすめられると思います。銀行の営業マンや窓口の人もノルマがあるので必死なのです。

その手数料が欲しい銀行と、お金を持っていて安定的に収入が見込める投資商品を探している年配の人が出会ってしまうと、不幸が起きてしまいます。

高利回りの時代と、今では同じ利率でもリスクが違う。

年配の人はかつての銀行のイメージで信頼してしまうし、高い利回りの話しを聞いても違和感なく受け入れられてしまいます。しかし、かつての利回りと、今の利回りではとっているリスクが全然違います。この辺の考える力も低下してしまっているので、高い手数料の投資商品を購入してしまうのです。

私が絶対に買ってはいけないと思う投資商品は、

・毎月分配型の投資信託

・外貨保険

です。

銀行から投資商品を購入してはいけない。

これらは検討にすら値しません。話しを聞くだけでも無駄です。もっと言えば銀行員から投資商品を購入するのはやめた方がいいです。同じ商品でもネット証券で購入した方が断然安い場合がほとんどです。

また、かつての利回りと同じように考えないことが大切です。今はマイナス金利の時代です。昔の金利とでは、とっているリスクが違うのです。なので感覚的に利回り3%以上の商品をすすめられたら、基本的に警戒を強めるのが無難です。その商品のリスクが何なのかを正解に把握できないのであれば購入しない方がいいです。

自分が騙されていなくても、ご家族の心配はしてあげるべき。

若い世代の人は低金利時代を生きてきているのでピンとこないかと思います。また、騙されないよ。と思っているかもしれません。しかし、自分が騙されないと思っていても、ご両親やおじいちゃん、おばあちゃんは間違った判断をしてしまうかもしれません。又は、もう間違った判断をしてる可能性もあります。なので、もし、ご家族が投資商品を購入したとか、銀行員が挨拶に来たとか、聞いたら変な商品を購入していないか見てあげた方がいいです。