投資

コロナショックで挑んだタイミング投資の結果と教訓【原油先物と優待株】

はじめに|2020年のコロナショックと投資行動の振り返り

2020年の春、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大は、経済にも前例のない混乱をもたらしました。
株価は世界同時に暴落し、日経平均はわずか1カ月で約6,000円下落。原油先物は史上初のマイナス価格を記録するという、まさに歴史的な相場でした。

私はこの急落を「絶好の買い場」だと考え、限られた資金の中で投資を実行しました。
当時の私の判断は、今振り返れば半分成功、半分失敗です。

この記事では、原油先物での大きな損失と、株主優待株での利益という両極端な結果を振り返りつつ、2025年の視点から「タイミング投資の難しさ」と「先物取引のリスク」、そして「優待株の魅力」について考えてみます。

新型コロナによる急落で実行した投資内容

原油先物(WTI原油ETF)への挑戦と結果

2020年3月30日、私はWTI原油ETF(1671)を購入しました。

  • 購入株数:220株

  • 購入単価:951円

  • 投資額:209,220円

この時、原油価格はすでに大きく下がっており、私は「これ以上下がることはないだろう」と安易に考えていました。
しかし現実は逆で、数週間後にはさらに下落。2020年4月20日にはWTI原油先物が史上初のマイナス価格を記録しました。

2020年5月20日時点での損益は −51,040円(約24%の損失)。一時は50%以上の含み損を抱える場面もありました。

株主優待目的のホットランド株購入

一方で、以前から「株価が1,000円を切ったら買おう」と決めていたホットランド(3196)株を、2020年4月24日に100株購入しました。

  • 約定単価:982円

  • 投資額:98,200円

購入から1カ月足らずで+20,801円(約21%の上昇)。
銀だこの株主優待券を使える環境だったため、長期保有を前提とした安心感があり、株価の上下にも振り回されずに済みました。

原油先物投資で失敗した理由

知識不足と情報格差

先物市場は、プロのトレーダーや機関投資家が膨大な情報をもとに取引しています。
原油価格を動かす要因は、世界の需要予測、在庫量、OPECの政策、地政学リスクなど多岐にわたります。

一方、個人投資家はニュースやネット記事といった二次情報が中心で、タイムラグもあります。
この情報格差は非常に大きく、短期的な値動き予測で個人が勝つことは極めて難しいのです。

マイナス価格という想定外の事態

2020年4月、WTI原油先物は史上初のマイナス価格を記録しました。
理由は、新型コロナによる需要崩壊と、貯蔵施設の逼迫。
保管コストが高騰し、「持っていると損をする」状況になったため、売り手が買い手にお金を払って引き取ってもらうという異常事態になったのです。

私は当然、この仕組みも背景も理解していませんでした。
結果、「底値だと思って買ったら、さらに底抜け」という典型的な失敗パターンになりました。

タイミング投資の落とし穴

タイミング投資は、的中すれば大きな利益を得られますが、外せば一瞬で損失が膨らみます。
しかも、投資判断の根拠が「感覚」や「ニュース」頼りだと、損切りも遅れがちになります。

今回の私はまさにその典型で、「少し戻すだろう」という期待を持ち続け、結果的に損失を拡大させてしまいました。

ホットランド株がプラスになった理由

株主優待効果と生活圏で使えるメリット

ホットランド株は、銀だこの優待券がもらえるため、生活の中で実際に利用できます。
この「使える優待」があることで、株価下落時にも「売らずに持っておこう」という心理が働きやすくなります。

長期保有前提の安心感

優待株は、使い道が明確であれば、株価の変動に振り回されにくくなります。
特に生活圏に店舗がある企業の優待は、金額以上の価値を感じられるため、精神的にも安定して保有を続けられます。

2025年の視点で考える教訓

タイミング投資より積立投資が有効

コロナショックの経験から学んだのは、「下落時に一括投資するのは難しい」ということです。
新NISAなどの制度を活用し、時間分散で積み立てる方が精神的にも安定し、長期的なリターンも安定しやすいと実感しました。

先物取引はプロ向けの世界

先物市場は情報戦であり、スピード勝負です。
余剰資金であっても、知識や経験がないまま参入するのはギャンブルに近い行為で、ほぼ勝ち目はありません。

優待株は使い道が明確なら長期保有OK

優待株は、使い道が具体的で生活に直結していれば、株価変動に強い投資になります。
ただし、業績や優待内容の改悪リスクには注意が必要です。

もし今だったらどうするか(2025年の私の判断)

2025年の今、同じような急落が起きたら、原油先物には手を出しません。
その代わり、普段から購入しているインデックスファンドや、生活圏で使える優待株をコツコツ買い増します。

短期的な値動きよりも、長期で安定した資産形成を重視します。
これが、あの失敗から得た最大の教訓です。

まとめ|失敗を記録し、投資判断の軸を持つ

  • 原油先物:知識不足&情報格差で損失

  • ホットランド株:優待目的で長期保有し利益

  • 教訓:タイミング投資より積立投資、先物は避ける、優待は生活に役立つものを選ぶ

2020年のコロナショック相場は、投資家にとって忘れられない経験でした。
失敗を記録し、その教訓を次の判断に活かすことこそが、投資で長く生き残るための唯一の方法です。

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