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株式投資の配当利回りはキャピタルゲインとインカムゲインの両方を合わせて考えるべき。インカムゲインだけで判断は危険。

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年金の足しにと思って高配当株式投資をするのは危険

株式投資を始めると配当金が受け取ることが出来ます。一般的に配当金というのは「インカムゲイン」と言い、値上がり益のことを「キャピタルゲイン」と呼びます。株式投資のにおいてはインカムゲインとキャピタルゲインの合算したかたちで投資判断を行うことが大切です。高配当金狙いで投資判断をしたり、すすめたりするのは適切だと言えません。しかし、高齢者の人などは高配当の株式投資を好む傾向にあるようです。配当金を受け取ったことがある人は分かると思いますが、配当金を受け取るときは現金が振り込まれるので臨時収入が入った気持ちになります。仕事を引退された高齢者の人だと年金以外に現金が入るので、高配当の株式に投資した方が現金の受け取り量が増えることから魅力に感じる人が多いです。

成長が望まれる企業は配当より投資にお金がまわされるので低配当になりがち

amazon株はずっと無配当です。しかし、20年近く前に購入してずっと持ち続けたら400倍近くになっているのです。高成長が見込まれる企業は無配当の場合が多く、上げた利益は企業成長のために投資されている場合が多いのです。株主への配当に利益を回すより企業価値を上げる方を優先させているのです。その方が株主利益になるなら株主にとって、その方が良いのです。しかし、成長が鈍化してしまってた成熟した企業の場合は利益を配当にまわされるので、高配当株になりがちです。コカ・コーラー株などが、それにあたると思います。

高配当株に投資するのは良いがリスクを考えて投資するべき

高配当投資はディフェンシブ株で投資されることが多いです。ディフェンシブ株と言うのは景気動向に業績が左右されにくい銘柄のことを言います。生活必需品である食品や医薬品、社会インフラである電力・ガス、鉄道、通信などの企業などが、それにあたります。

ディフェンシブ株は業績が安定していると思いがち

基本的には成長性のある企業というより成熟企業と言ってよいでしょう。なので、企業成長より利益を配当にまわされるのと同時に企業の業績も安定していると考えがちです。しかし、企業の経営が安定しているなど基本的には考えない方が良いです。食品業界などだと食中毒の危険もありますし、企業不祥事はその業界業種でも起こり得ることなのです。

東京電力の株に集中投資していた人も多くいました。

ディフェンシブ株の中に電気とありますが電気業界などはインフラ事業で安定して高齢者にとって人気の株でした。しかし、ご存じだと思いますが東京電力の株は福島の原発事故で大きく株価を下げました。高齢者の人は大きなリスクを取りたくないと思いますのでディフェンシブ株に投資するのは心情として理解できます。また、安定した企業に投資して安定した配当を受け取ることが出来るなら、退職金などを配当金目当てで投資しようと考るのも理解できます。しかし、絶対に安心な企業などないと思っておくことは大切なのです。退職金などを一企業に集中させるのは絶対にやめた方が良いです。

結局、リスクを低減させるのは分散投資が一番です。

高配当の株は先程も書きましたが成熟企業が多いです。なので、高配当株を意識した投資は業種などが集中しがちです。本当にリスクを減らすことを意識するのであれば分散投資を第一に考えるのが賢明です。分散投資と言うのは業種も含め分散させた方が分散効果が大きいです。

高配当株で分散をしてもリスク低減は限定的

高配当株などは投資雑誌やマスコミなどでよく取り上げられます。高齢者を意識した記事を書こうとしたら高配当株投資を謳った方が良く売れるのかも知れません。そして、分散投資の重要性もだいぶ浸透しているので投資雑誌などでは高配当株での分散投資と題した記事などもよく見かけます。しかし、先程も書きましたが高配当で分散しても分散効果は限定的です。分散効果を大きくするには業種も分散した方が良いのです。なるべく多くの業種や銘柄を組み合わせた方が分散効果は大きくなります。

高配当株を意識したポートフォリオを組みのも悪くはない

ただ、高配当株に分散投資するのを否定するわけではありません。それなりに企業価値や業績などを分析して独自の高配当株ポートフォリオを組むのも面白いと思います。単純に数銘柄に集中投資するのでなく各銘柄に分散させながらリスクを低減させて高配当を意識たポートフォリオを組み合わせる戦略もありだと思います。

普通のサラリーマンや退職してから投資を始めた人は無理しない方がいい

高配当株を意識したポートフォリオを組むのもそれなりの知識がいるし、分析するのにも時間がかかります。投資が趣味で知識も十分だと思うのでしたら試すのもいいです。しかし、普通は本業が忙しかったり、定年退職してから投資を始めていたら知識が不足していると思います。なので、そのような無理をしてポートフォリオを組むより、単純にインデックスファンドに投資していれば十分です。本当に何も分からない人は、emaxis slim 米国株式(s&p500)の購入をおすすめします。