投資

高配当株 vs インデックス投資、私の答え|2025年版

はじめに

投資を続けていると、多くの人が一度は考えるテーマがあります。
それは 「高配当株に投資すべきか、それともインデックス投資を選ぶべきか」 という選択です。

私自身、20年以上投資を続ける中で両方に取り組んだ経験があります。日本株の高配当銘柄に飛びついた時期もありましたし、インデックスファンドに資産の大半を移してからは精神的な安定を得ました。

この記事では、2025年の市場環境を踏まえて「高配当株 vs インデックス投資」の比較を整理し、50代平社員サラリーマンである私が出した“現時点での答え”をお伝えします。

高配当株投資の魅力と落とし穴

魅力

  1. 配当金という現金収入

    • 毎年決まった時期に口座に振り込まれる安心感

    • 老後の生活費補填に直結する

  2. 株価下落時でも心の支えになる

    • 相場が下がっても「配当があるから」と気持ちを落ち着けやすい

  3. 再投資すれば複利効果も期待できる

    • 配当金をそのまま再投資する仕組みを作れば、資産成長に貢献する

落とし穴

  1. 減配リスク

    • 2020年のコロナ禍や、2023年以降の業績悪化局面では減配・無配が相次いだ

    • 高配当と思って買ったのに“高配当ではなくなる”ことは珍しくない

  2. 税金の壁

    • 配当には20%超の税金がかかる

    • 再投資するたびに税金で目減りする点は、インデックスに劣る

  3. 銘柄分散が難しい

    • 高配当株はセクターが偏りやすく、景気敏感株が多い

    • 個別株選びの手間とリスクが大きい

私も過去に高配当株へ偏っていた時期がありました。しかし、減配や業績悪化で「安定収入」とはほど遠い現実を経験しました。

インデックス投資の強みと課題

強み

  1. 市場平均を手軽に取れる

    • S&P500や全世界株式に連動するファンドを買えば、自動的に分散投資が実現する

  2. 長期で見れば成長を享受できる

    • 企業業績と世界経済の拡大に伴って資産も増える

  3. コストが低い

    • 信託報酬が0.1%未満のファンドが主流

    • 手数料負けしない投資法

  4. 再投資が効率的

    • 配当金はファンド内で自動的に再投資され、課税を繰り延べられる

課題

  1. 配当収入はない

    • 現金収入を得たい人には向かない

    • 老後生活に直結するキャッシュフローは作れない

  2. 暴落時に精神的に耐える必要

    • 2008年リーマンショックや2020年コロナショックでは半値近く下落した

    • 「売らずに持ち続ける」覚悟が必要

私は2020年のコロナ暴落をインデックス中心で乗り切りました。その後の回復を経験し、「売らないこと」が最大の勝因だったと実感しました。

2025年の投資環境で考える

では、2025年の今、高配当株とインデックス投資を比べるとどうでしょうか。

インフレと金利

  • 世界的にインフレが定着し、米国の政策金利は依然として高水準

  • 高配当株は金利上昇局面で見直されやすい一方、業績次第で減配リスクも

円安の進行

  • 2024〜2025年にかけて円安が加速

  • 米国株インデックス投資は為替の追い風を受けやすい

  • 逆に円高局面になると評価額は調整される

日本株の株主還元強化

  • 政府・取引所の要請もあり、自社株買いや増配が増えている

  • 高配当株投資の魅力は一時的に高まっている

結論として、どちらか一方ではなく、状況に応じた組み合わせが重要だと考えています。

私のスタンス:インデックスを軸に、優待・高配当はスパイス

50代になった今、私は次のようなポートフォリオを取っています。

  • インデックス投資(新NISA中心)

    • 全世界株式(オルカン)

    • S&P500
      → 長期の資産形成の軸

  • 株主優待銘柄(生活防衛)

    • USMH(スーパー割引券)

    • イオン(オーナーズカード)
      → 家計を助ける実用的な優待

  • 高配当株は控えめ

    • 生活費を補うほどの配当狙いではなく、リスク分散として少額のみ

要するに、インデックスで資産を増やしつつ、優待や配当で家計の“潤い”を得る という戦略です。

実体験:配当金50万円とその後

私はかつてETFで年間50万円の配当を受け取りました。最初は「これで生活が楽になる」と考えましたが、現実はこうでした。

  • 受取時点で約20%の配当課税が差し引かれ、手取りは40万円弱に。

  • その手取りを再投資しても、課税後の金額しか回せず複利効率は低下。

  • 生活費に充てれば、その分元本が増えず将来の成長が鈍る。

一方で、無分配型のインデックス投信は、配当相当分をファンド内で自動再投資するため、投資家側の都度の配当課税は発生しません(売却時に譲渡益課税が1回)。この“投資家レベルの課税タイミングの後ろ倒し”により、再投資の複利効果を削りにくいのが利点です。

ただし、外国株の配当にはファンド内部で源泉徴収(例:米国10%)がかかり、これは基準価額から差し引かれるため、そこに繰り延べはありません。私はこの違いを理解して、配当重視のETF比率を抑え、新NISAでは無分配のインデックス投信を積み立ての中心に切り替えました。

50代サラリーマンとしての結論

改めて「高配当株 vs インデックス投資」に答えるなら、私の結論はこうです。

  • 資産形成の中心はインデックス投資

    • 老後資金を長期・効率的に積み上げるための王道

  • 高配当株・優待株は“家計の補助”として限定的に

    • 現金収入や節約効果を楽しむ程度に留める

50代・平社員・準富裕層の私にとって大切なのは「逃げ切り戦略」です。
大きく増やすよりも、確実に老後資金を守ること。
その意味で、インデックス投資を軸に据えたポートフォリオが今の答えです。

まとめ

  • 高配当株は配当収入が魅力だが、減配・税金・集中リスクに注意

  • インデックス投資は効率的で安心感があるが、現金収入は得られない

  • 2025年の環境では、インデックスを軸に高配当・優待をスパイスとして組み合わせるのが現実的

  • 実体験からも、最終的に残るのは「売らずに持ち続けたインデックス投資」だった

「高配当株 vs インデックス投資」という二者択一ではなく、自分の生活や目的に合ったバランスを取ることこそが、50代からの投資戦略に必要だと考えています。

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