住宅・不動産

不動産は購入すべきか、それとも賃貸でよいのか?|2025年の金利上昇時代における住まいの選択

「家は買うべきか、それとも賃貸でよいのか?」 この問いは、多くの人が人生のどこかで向き合うテーマです。

2025年現在、日本は「超低金利時代」から「緩やかな金利上昇時代」へと移行しつつあります。 これまでの常識が通用しなくなりつつある今、住まいに関する判断にもアップデートが必要です。

本記事では、「どちらが得か?」という表面的な議論ではなく、経済合理性と人生設計の視点から「持ち家 vs 賃貸」を丁寧に検証していきます。50代で賃貸暮らしを続ける筆者が、実体験と金融知識をもとにリアルな選択のヒントをお届けします。

金利はもう底を打った?2025年の住宅ローン事情

2020年頃までは、マイナス金利政策の影響で住宅ローンの金利は史上最低水準でした。固定金利で1%以下、変動で0.5%台も珍しくありませんでした。

しかし、2024年に日銀がマイナス金利政策を解除して以降、金利はじわじわと上昇。2025年現在、固定金利は1.5〜2.0%台に差し掛かっており、今後も上昇が続く可能性があります。

これは、住宅購入を検討している人にとって大きな転換点です。これまでの「低金利だから得」という発想は通用しづらくなり、「ローンの金利リスクをどう見るか」が重要になります。

不動産を「自分に貸す」資産と考える

仮にあなたが3,000万円の住宅を購入し、年間150万円の賃料で貸すとします。これは利回り5%の不動産投資です。

しかし、同時に自分も賃貸住宅に150万円で住んでいたら、それは「家賃の横流し」に過ぎません。ならば、自分が購入した住宅に自分で住むことで、支払いを内部化できるわけです。これは「自分に不動産を貸している」状態と等しいのです。

ここで問うべきは、「その3,000万円を不動産に使うのが最善か?」という点です。株式やインデックスファンドに5%で運用できれば、家賃をカバーしつつ、資産の流動性も保てます。

要するに、損得の問題というより「資産をどこに固定するか」の問題なのです。

「最後は自分のものになる」は幻想かもしれない

住宅販売の営業トークでよくあるのが「最後は自分のものになる」というフレーズ。しかし、35年ローンで購入した家は、返済が終わる頃には築古物件。修繕費・リフォーム代・固定資産税といった負担が増えていきます。

実際、35年後の家は“資産”というより“負債”に近い存在になるケースも多いのです。

しかも、自宅は他の資産と違い換金性が低く、いざというときの売却も思うようにはいきません。

賃貸に住み続ける選択肢の柔軟性

3,000万円を運用しつつ、そこから生まれた利回り(仮に年5%で150万円)を家賃にあてて生活する。 このモデルであれば、元本3,000万円は手元に残り、ライフステージの変化に応じて住み替えも自由です。

賃貸のメリットは次の通り:

  • 転勤・転職・介護・子どもの独立などの変化に柔軟に対応できる
  • 固定資産税・修繕費がかからない
  • 地価下落・災害などの資産リスクからある程度距離を置ける

もちろん、高齢になると借りづらくなるという不安はありますが、

  • 資産を見せて信用力を高める
  • 高齢者歓迎の賃貸を選ぶ
  • サ高住やURなどの選択肢を早めに確保する

といった対応策である程度は乗り越えられます。

住宅ローン35年のリスクを直視しよう

住宅ローンを35年で組むということは、35年間の経済的安定を自らに課すことになります。

しかし2025年の今、私たちは以下のような変化の只中にいます:

  • 少子高齢化と人口減少
  • 年功序列・終身雇用の崩壊
  • 中間層の実質賃金の低迷
  • 転職・副業・複業の一般化

このような社会で、35年間同じ年収が得られる保証はありません。ローンを返済できなくなったとき、家は「売ればOK」という簡単なものではなく、売却損が発生するリスクもあります。

「住まい」は人生設計の一部にすぎない

結論として、住宅購入が絶対に損だとも、賃貸が無条件に得だとも言い切れません。

大事なのは、

「自分が今後どんな人生を送りたいか」

を明確にし、そのうえで住まいを戦略的に選ぶことです。

・地元に腰を据えたい、子どもに資産を残したい→購入もあり ・流動性を保ち、柔軟な暮らし方をしたい→賃貸が有利

自分がどちらを優先したいかで判断するのが最も合理的です。

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