結論:2024年は世帯あたり「年+80万円」の資産増が実態
先に結論です。二人以上の世帯は、2023年から2024年にかけて平均で約80万円(+4.2%)資産が増加しました(2024年平均の貯蓄現在高1,984万円)。増加は6年連続です。中央値は1,189万円で、平均よりも実感に近い“真ん中の世帯像”を示します。根拠データは本文で簡潔に確認します。統計局+1
参考:2023年の平均は1,904万円(前年比+0.2%)で、そこから2024年に+80万円増えています。統計局
根拠:総務省「家計調査」と“中央値”の読み解き方
まず、数字の出どころです。総務省統計局の家計調査(貯蓄・負債編)によると、2024年の二人以上世帯の貯蓄現在高(平均)は1,984万円。前年から+80万円、+4.2%で、6年連続の増加でした。さらに貯蓄保有世帯の中央値は1,189万円と公表されています。2023年の平均1,904万円(+0.2%)という足元から、2024年にかけての持ち直しが見て取れます。平均値は一部の高額世帯に引っ張られやすいので、中央値も必ずセットで見るのがおすすめです。統計局+2統計局+2
数字の更新タイミングにも注意が必要です。2024年平均結果は2025年5月16日公表。一方、家計の金融行動に関する各種意識調査は2024年6月実施が中心です。記事では発表年と対象年を明記し、古い情報に引きずられないようにしています。統計局J-FLEC 金融経済教育推進機構
年代・世帯構成別の「貯蓄率」の目安
「結局、いくら貯めればいいの?」に答えるには、手取り収入に対する“貯蓄割合(貯蓄率)”が役立ちます。実務で目安にしやすいのは、J-FLEC調査を基にした年代別の平均値です。二人以上世帯の手取りから金融資産へ振り分ける割合の平均は下表のとおり。レゾナ銀行
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20代:33%
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30代:30%
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40代:26%
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50代:22%
この水準を収入に掛ければ、おおよその年間の資産増加額が読めます。たとえば、20代・手取り400万円なら年間約132万円、50代・手取り600万円なら年間約132万円が目安。家族構成や住宅・教育費で前後しますが、割合で考えると行動に落とし込みやすくなります。単身世帯は30%前後で推移するデータもあり、生活コストの違いがにじみます。レゾナ銀行
実感ベース:50代・4人家族の私の目安
50代の平社員で、妻と高校生・中学生の子ども2人。わが家は教育費の山場にいます。正直、毎月のキャッシュフローは楽ではありません。それでも、固定費の見直し+新NISAの積立の自動化で、年60~100万円の資産増はキープしてきました。コツは3つ。
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先取り貯蓄を完全自動化(給与日に証券口座へ自動振替)
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“使う口座”と“増やす口座”を分ける(迷いを断つ)
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暴落は読まない(余力があれば機械的に積み増し)
この3点だけで、相場や景気に関係なく年+80万円ラインが狙えます。無理に伸ばすより、継続の再現性を優先します。
すぐ使える:年+80万円を達成する設計図
仕組みを決めると、数字は自然に積み上がります。
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貯蓄率の先決め:手取りの22~30%を“増やす口座”へ自動振替。まずは15%から開始→半年ごとに+2~3%。
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固定費の三大見直し:通信・保険・住まい。格安SIM・掛け捨て中心・賃貸の柔軟性で月1~2万円は現実的。
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投資は“分散・長期・低コスト”:新NISAのつみたて枠でインデックス中心。売買判断を減らし、配当再投資は投資信託で自動化。
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家計の“振り返り日”を固定:毎月末30分だけ、入出金と積立のチェック。ミスを早期に修正。
データから見える注意点
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平均と中央値の差が大きい:平均1,984万円でも、中央値は1,189万円。“平均に届かない=ダメ”ではないと理解を。統計局+1
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「貯蓄しなかった」世帯も一定数:二人以上世帯でも40~55%の層が“振り分けゼロ”。配分の習慣化が差を生みます。レゾナ銀行
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負債もセットで見る:2024年の負債現在高の平均は663万円。住宅・教育ローンの負担は資産形成の速度に直結します。統計局
まとめ
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2024年の二人以上世帯の資産は平均1,984万円。前年比+80万円(+4.2%)で6年連続増。中央値は1,189万円。統計局+1
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年代別の貯蓄率の目安は、二人以上世帯で20代33%→50代22%。手取りに掛けて年間の資産増を設計。レゾナ銀行
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固定費見直しと自動化で、年+80万円は非現実ではない。家庭の事情に合わせて無理なく継続を。
「日本人(日本の世帯)は年間どれくらい資産を増やしているか?」への最新回答は、二人以上世帯で“平均+80万円(2023→2024年)”です。あとは手取りに対する貯蓄率の設計で、ご家庭の“現実的な額”へ落とし込みましょう。
参考元(一次資料)
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総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)2024年(令和6年)平均結果(概要PDF)」:貯蓄現在高1,984万円、前年比+80万円・+4.2%、6年連続増。統計局
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総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)2024年(令和6年)平均結果(要約PDF)」:中央値1,189万円、負債平均663万円、2025年5月16日公表。統計局
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総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)2023年(令和5年)平均結果(概要PDF)」:平均1,904万円、前年比+0.2%。統計局
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金融経済教育推進機構(J-FLEC)「家計の金融行動に関する世論調査(令和6年)」調査要綱:実施時期2024年6月21日〜7月3日。J-FLEC 金融経済教育推進機構
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りそな銀行マネーコラム(J-FLECデータを要約):年代別の貯蓄率目安・世帯別平均。レゾナ銀行
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