はじめに
2025年の日本は、まさに「投資ブーム」と呼ぶにふさわしい状況です。
日経平均は過去最高水準を更新し、SNSやメディアでも「投資で資産を増やそう」という情報が溢れています。新NISAの登場により、これまで投資に縁がなかった人まで証券口座を開設するようになりました。
私自身も50代のサラリーマンとして、10年以上インデックス投資を続けています。最近の株高では確かに含み益が大きく伸び、「続けてきて良かった」と感じています。ただ、周囲を見渡すと、同じ世代でも投資をしていない人は少なくなく、その差は着実に広がっていると実感します。
2025年、日本は空前の投資ブーム?
まずは「投資ブーム」と呼ばれる背景を見ていきましょう。
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新NISAの普及効果
2024年に制度が刷新された新NISAは、年間投資枠が拡大し「生涯非課税で投資できる」仕組みに進化しました。証券会社各社が大々的に宣伝したこともあり、若い世代からシニア層まで口座開設が急増しました。 -
株高と円安の後押し
日経平均株価は45,000円を超える水準に達し、米国株も好調。円安も相まって、外貨建て資産を持つ人にとっては評価額が膨らんでいます。 -
SNS・メディアでの情報拡散
YouTubeやX(旧Twitter)、TikTokなどでも「NISAで資産形成」「投資初心者向け解説」といったコンテンツが人気となり、投資を始めるハードルが一気に下がりました。
こうした流れを受け、「日本人もついに投資に目覚めた」と言われています。
株高の恩恵を受けている人たち
投資をしている人にとっては、この株高局面は資産形成を大きく後押ししています。
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新NISAをフル活用している層
年間360万円まで非課税で投資できる枠を活用し、インデックスファンドに積み立てている人は順調に資産を増やしています。 -
企業型DCやiDeCoで運用している人
自覚がなくても毎月積み立てていた人は、株高の恩恵を着実に受けています。 -
富裕層・準富裕層
数千万円単位で株式を保有している層は、株価上昇で数百万円〜数千万円の含み益を得ています。
◆私の体験談
私は2010年代から少額でインデックス投資を始め、NISAやiDeCoも活用してきました。2024年からの新NISAでは「オルカン」と「S&P500」を中心に積み立てています。
この1年だけで含み益が数百万円増え、正直驚きました。長い間コツコツ積み立ててきたからこそ、今の株高が大きな果実になっていると感じます。
恩恵を受けにくい人たち
一方で、株高の恩恵を受けられない人も多いのが現実です。
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預金中心で投資をしていない層
日本人の金融資産の約50%はいまだ現預金。物価が上がるなか、実質的には資産価値が目減りしています。 -
少額投資の層
月1〜2万円だけ積み立てている人も多く、含み益が数万円程度では生活への実感につながりにくいのが現実です。 -
インフレで生活費が増えている層
食費・光熱費・家賃などが高騰しており、資産が増えても生活の余裕を感じにくい人もいます。 -
短期売買で損をした層
ブームに乗って個別株を買ったものの、急落で損失を出した人もいます。SNSの情報を鵜呑みにした結果、資産を減らすケースも。
◆私の身近な例
同年代の同僚の中には、「株は危ないから」といまだに定期預金だけに頼っている人もいます。最近は物価上昇で家計が厳しく、「投資しておけば良かった」とぼやく声を耳にすることも増えました。投資している人とそうでない人の差が、じわじわと広がっているのを感じます。
投資ブームが抱える「光と影」
このように、投資ブームにはプラスの側面とマイナスの側面が混在しています。
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光(メリット)
・資産形成の裾野が広がり、投資文化が定着しつつある
・若い世代も「投資は当たり前」と考えるようになった
・新NISAをきっかけに長期投資の重要性が浸透 -
影(デメリット)
・投資している人とそうでない人の格差が拡大
・インフルエンサーやSNS発の怪しい情報が氾濫
・短期的な成功体験が逆にリスクを増やす可能性
今からでも遅くない資産形成の戦略
「株高の恩恵を受けていない」と感じる人でも、今からできることはあります。
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新NISAの活用
少額でもいいので、非課税枠を活用しましょう。私も最初は月1万円からの積み立てでした。 -
インデックス投資を基本にする
個別株よりも全体に分散投資する方が安心です。私自身、失敗を経てインデックス一本に落ち着きました。 -
インフレを意識する
現預金だけでは資産価値が目減りします。生活防衛資金を残しつつ、余剰資金は投資へ回すのが基本です。 -
「投資を始めないリスク」を理解する
今行動しないことこそ、将来の資産形成に大きなマイナスを残します。
まとめ|投資ブームを自分の味方に
2025年の投資ブームは、日本人の資産形成に大きな転換点をもたらしています。
ただし「株高=みんなが得をしている」わけではありません。
私自身、長期にわたり投資を続けてきたことで、この株高を追い風にできています。一方で、同世代の中には恩恵を受けられていない人も多く、差が広がっているのを実感します。
投資ブームを「一時の流行」で終わらせるのではなく、自分の将来にどう活かすかが大切です。新NISAをきっかけに、長期的・分散的な投資を始めれば、今からでも遅くはありません。未来の安心のために、一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。
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