節約・家計管理

準富裕層が最強の生き方?1億円を追わない“余裕ある老後”の作り方

「あと少しで1億円なのに、なかなか届かない」
投資をしていると、そんな思いを抱く人は多いと思います。
私もその一人です。現在の総資産は7,000万円台。野村総研の分類で言えば“準富裕層”に入りますが、1億円という壁はやはり厚いと感じます。

しかし、最近はこう思うようになりました。
「1億円を目指さなくても、準富裕層で十分に幸せに暮らせる」と。

むしろ、無理をして富裕層を追うよりも、“余裕のある暮らし”を維持する方が心穏やかで現実的です。
今回は、そんな「1億円を追わない生き方」こそ最強だと感じる理由と、準富裕層としての賢い老後設計についてお話しします。

準富裕層とは?「到達して終わり」ではない現実的な階層

野村総研の分類によれば、準富裕層とは純金融資産5,000万円〜1億円未満の世帯を指します。
この層は、実は日本全体で約6〜7%程度。つまり、決して少なくはありません。

しかし、重要なのは「金額そのもの」ではなく、生活の安定性と精神的な余裕にあります。
準富裕層に達すると、生活の大半は“お金の不安から解放”されます。
住宅ローン(私は賃貸暮らしですが)や教育費の重圧も薄れ、少しの出費では動じなくなる。
それだけで、毎日がかなり楽になります。

私自身、7,000万円台の資産を持つようになってから、「お金に縛られない感覚」を実感しています。
贅沢はできなくても、心に余裕がある。
この“中間地点”こそ、人生のバランスが最も取れる層だと感じています。

1億円を追うほど苦しくなる?富裕層の現実

「1億円を目指す」という目標は聞こえはいいですが、実際には精神的なプレッシャーが大きい。
資産を増やす過程で、リスクを取りすぎたり、相場の変動に振り回されたりする人も少なくありません。

1億円を超えると、今度は「減らしたくない」という心理が強く働きます。
投資額が大きくなるほど、ちょっとした下落でも数百万円単位で資産が動く。
これがストレスになるのです。

また、富裕層になると支出も上がりやすい。
住む場所、乗る車、旅行先……周囲との比較が始まる。
気づけば“維持するために働く”生活になってしまう。

その点、準富裕層は“ほどよいゆとり”の中で暮らせます。
家計の自由度を保ちながら、必要なものにはお金を使い、不要な見栄は削る。
言い換えれば、「身の丈に合った幸せ」を実現できる層なのです。

準富裕層で老後を安心にする3つの原則

では、準富裕層として老後に安心して暮らすためには、どんな考え方が必要なのでしょうか。
私が実際に意識しているのは、次の3つです。

① 「増やす」より「減らさない」

資産を倍にすることよりも、守ることを優先します。
50代以降での投資は、攻めるよりも「減らさない設計」がカギ。
新NISAを活用して低コストのインデックスファンドを積み立てるだけで、十分に効果があります。

私も毎月オルカンとS&P500に少額を積み立てています。
リターンは年3%前後想定ですが、それでいい。
“続けること”こそが最大の成果です。

② 「支出の安定化」で心を守る

準富裕層でも油断は禁物。
老後の生活費が膨らめば、あっという間に資産は減っていきます。
だからこそ、固定費を最小限に保つ工夫が欠かせません。

私の場合、賃貸暮らしを選んでいます。
住宅ローンを抱えず、修繕費の心配もない。
それだけで毎月のキャッシュフローが安定します。
老後の不安は「収入が減ること」よりも「支出が読めないこと」から生じます。
支出のコントロールこそ最大の安心材料です。

③ 「働けるうちは働く」姿勢を持つ

定年後に完全リタイアする必要はありません。
少し働くだけでも、老後資金の減り方は大きく変わります。
月5万円でも収入があれば、年金だけの生活とは心理的にまったく違います。
私も「60歳を過ぎても週2〜3日働く」ことを前提にしています。
これが老後の“逃げ切り戦略”の一部でもあります。

準富裕層の老後シミュレーション:7,000万円でどう生きる?

ここで、準富裕層(7,000万円)世帯の老後をシミュレーションしてみます。

想定項目 金額・内容
総資産 7,000万円(退職金含む)
年金収入 月20万円(夫婦合計)
生活費 月25万円
年間不足 約60万円
運用利回り 3%
不足補填 年間取り崩し60万円+運用益210万円=実質資産減少なし

このように、“減らさない投資”を続ければ老後破綻の心配はないのです。
8,000万円や1億円を目指さなくても、現実的な運用と支出管理で十分“余裕のある老後”は実現できます。

要は、「資産の多さ」よりも「お金の流れを整えること」。
これが準富裕層にとっての本当の戦略です。

「足るを知る」ことが最大の贅沢

資産が増えると、つい“上”を見てしまいます。
しかし、終わりのないレースに参加しても心は満たされません。
むしろ、“足るを知る”という感覚を持つことが、真の豊かさにつながります。

準富裕層とは、“お金に支配されない生き方”ができる層です。
必要な分を持ち、不要なものを手放し、穏やかな時間を楽しむ。
このバランスを保てる人こそ、最も幸福度が高い。

私も以前は「もっと増やしたい」と思っていましたが、いまは違います。
「今ある資産で十分に暮らせる」と思えた瞬間に、心のゆとりが生まれました。
それは金額ではなく、考え方の転換によって得られるものです。

まとめ:1億円を追わない勇気が、最強の老後戦略

準富裕層とは、単なる数字の区分ではなく、“心の豊かさを得るための地点”です。
1億円を追って消耗するより、7,000万円前後の資産で安定した生活を送る方が、現実的で幸せ。
大切なのは、資産を守り、生活を整え、心の平穏を保つこと。

老後の不安は、「足りないお金」よりも「満足できない心」から生まれます。
1億円を目指さず、準富裕層としての暮らしを楽しむ。
それが、私がたどり着いた“最強の生き方”です。

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